2月12日に白血病であることを告白した競泳・池江璃花子選手(18)。闘病の日々を送る彼女だが、自身のSNSは1ヵ月更新がストップ。彼女の病状を心配する声が相次いでいる。
しかし実はその裏で池江選手は回復に向けて転院していたという。彼女の知人がこう明かす。
「もともと入院していた病院から、より白血病治療の経験値が高いとされる病院に転院していたんです」
池江選手が転院したのは都内にある有名病院。最新の白血病治療が受けられることでも知られているという。
「白血病の治療といえば、国立がん研究センター中央病院や虎の門病院が有名です。移植の専門チームもいます。しかし、池江さんが転院したのは別の病院。前の病院に比べて圧倒的に臨床結果がありますし、骨髄移植にも積極的。施設面でも充実していますし、何より白血病治療の名医がいると評判なのです。池江選手は一日も早い回復を目指して、転院を決意したそうです」(医療ジャーナリスト)
彼女の治療は現在、どの段階まで進んでいるのだろうか。白血病に詳しい江戸川病院腫瘍血液内科副部長の明星智洋先生は次のように語る。
「白血病にはさまざまな種類があり、必要な治療法も異なります。池江さんの年齢や、報じられている症状を踏まえると恐らくリンパ性白血病だと推測されます。リンパ性の場合、まず『寛解導入療法』と呼ばれる強力な化学療法によって完全寛解を目指します。今の池江さんは恐らく『寛解療法』から6週目あたり。ちょうど初期治療が一区切りするころでしょう。抗がん剤でいい細胞も悪い細胞もまとめて死滅させ、新しい白血球が育ってくるタイミングです。このあとの治療は白血病の種類によっては骨髄移植も考えながら、同時進行で『地固め療法』が始まります。これは検出できないがん細胞を強力な治療で徹底的に叩いて、より寛解に近づくためのものです」
この『地固め療法』による抗がん剤の回数は4~5回。1回あたり1ヵ月ほどかかり、トータルで半年間にも及ぶ点滴治療だという。
「一段落したと言っても、治療の後半戦も彼女にとっては体調が辛い状態に変わりはないと思います。池江さんは最低でもあと半年は無菌室で過ごさなければいけません。病院ごとに無菌室のルールは異なりますが、基本的に子どもはどんな菌を持っているかわかりませんから入室不可能です。面会は一人ずつ短時間で、面会者の私物を持ち込むこともできません。ただ、体調が悪いうえにずっと無菌室に居続けるのは非常にストレスになります。池江さんは若いのでなおさらでしょう。今後主治医と相談して、体調がよければ1週間ほどのリフレッシュ退院も可能だと思います。長い闘いになりますから、心のケアも重要です」(前出・明星先生)
つらい闘病生活のなか、池江選手は前を向き続けている。3月13日に更新したツイッターでは次のように決意表明していた。
《東京オリンピックまで499日 1日遅れちゃった まだまだ諦めないぞー!!》
奇跡の復活を目指して、彼女の闘病は続く――。