前出の専門誌では、阿炎の好物として“母の作ってくれるスクランブルエッグ”を紹介していた。
「大好物は子供時代から、スクランブルエッグ、大根の味噌汁、そしてマーボー春雨で、洸助が実家に帰ってくると必ず用意します。スクランブルエッグは1人分を卵5個で作り、砂糖と醤油で甘じょっぱく味付けするんです」
早苗さんは、息子が角界に進むことにはこだわっていなかったという。
「相撲も、私は、そろばんなどと同じようなお稽古の1つと考えていましたから。本人も高校生のころは建築に携わる職人である父の仕事を継ぐつもりだったようです。でも、あの子が卒業旅行で大阪に行っているときに、親しくさせていただいていた錣山親方(元関脇寺尾)から、お電話があったんです。『洸助、自分から「(部屋に)入ります」って言いましたよ』って。親方と大阪でお会いするという話は聞いていたのですが、入門を申し出たのですね。
半分は角界に進むことを望んでいた父親の気持ちをくんでくれたのでしょう。親方の話を聞いた夫はうれしくて泣いていましたが、いっしょにいた私も泣きました」
’13年5月に初土俵を踏んでから7年。着々と実績を重ね、人生の転機を迎えた息子に対し、早苗さんは、どんなことを望んでいるのだろうか。
「けがをせずに、長く相撲を取ってほしいということが、いちばんの願いです。土俵から落とされて、体を打ち付けている姿を見ると、いつも心配になります。“休場するような大けがはしないように”と、いつも祈っています。
あと、本人も『(コロナ関連の)暗いニュースばかりだから結婚した』と、コメントしていましたが、お嫁さんとは楽しく過ごしてほしいです。
いずれ息子が相撲部屋を持つようになったときには、彼女がおかみさんとして部屋を支えてくれるのでしょうね。結婚の話を聞いたときに、錣山親方のおかみさんの姿が思い浮かびました。今後2人でどんな人生を歩んでいくのか楽しみですね」
母に新婦、2人の強力女性サポーターが見守る、阿炎の“新婚場所”は7月19日から始まる。
「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載