■初詣は必ず家族勢ぞろい!絵馬に書いた“金”の決意
家族の絆が強い力となって、今回の快挙に結びついた。森さんはこう強調する。
「家族の絆は、ほかの家よりも強いんです。いまも柔道の応援は家族そろって。柔道を辞めた一二三くんと詩ちゃんのお兄ちゃんもそろって応援に駆け付ける。そういえば、初詣も毎年家族全員そろって行くんですよ」(前出・森さん)
阿部一家が初詣に行く神社とは、阿部兄妹が生まれ育った実家からほど近い「三石神社」だ。同神社の小林義典禰宜はこう話す。
「神功皇后という日本の第14代天皇・仲哀天皇の皇后を祭っております。神功皇后は、遠征中に夫が崩御するも、彼女が代わって戦争を指揮して勝利したという伝説があり、“勝負事の神様”として古くから崇められています。
遠征先からの帰国途上、いまの和田岬に上陸して、三つの石で占いをしたというのが、当社の起源なんです。ですから、“勝ち運を運ぶ”“勝負ごとに強くなる”というご利益があるとされています。
詩ちゃんは、海外での試合にも当社の『勝御守』を肌身離さず持って行っていると聞きましたよ」
神社の境内には、今年の正月に2人が書いた絵馬が、いまも掲げられていた。
兄の一二三は、《最高に輝く。》
詩は、《東京五輪 優勝 自分に勝つ!》
自分自身に打ち勝った兄妹の首元には、金色の栄誉が、最高に輝いていた――。
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