選手村でギリシャ選手団が新型コロナウイルスにクラスター感染、サッカーと7人制ラグビーのオーストラリア代表選手団が、帰国便でマスクを拒否するなど、来日中の選手たちによる問題行動の数々が連日報じられている。
そんななか、ある行動によって称賛を集める海外選手がいた。8月3日に行われた男子バレーボール準々決勝で、日本が敗れた、バレーボールブラジル代表のルーカス・サートカンプ選手(35)だ。
このルーカス選手、なんと、試合中もずっとマスクを着用しているのだ。黒色のマスクを顔に隙間なくぴったりと着用し、試合で奮闘を見せたルーカス選手。いくら普段から鍛えているプロの選手とはいえ、マスクをしながら激しい運動を行うのは相当ハードなことが予想される。
アメリカのAP通信社が報じたとこによると、ルーカス選手は今年1月に新型コロナを発症したことで試合中もマスクを着用する決断。そして、理由について「私の唯一の目的は、自分と家族を守ることです。模範になるためではありません」と語っているという。
マスクを着用しながら試合に臨むルーカス選手をおさめた動画がTikTokに投稿され、1日で500万回再生されるほどの反響を呼んでいる。さらにルーカス選手の行動にネットでは、賞賛の声が相次いでいる。
《家族も夢も大切にする姿に感動します》
《マスクしたままプレイしてて意識高いなと思ったらお子さんが喘息だから感染対策をしっかりしてると 泣ける》
《どんだけかっこいいんだよ オリンピックよりも家族だよね》
《日本を応援してますが、ルーカス選手のマスク事情は心打たれる》
またバレーボールマガジンによると、もう一つの理由として、バレーボール・ブラジル代表のレナン・ダルゾット監督(61)の新型コロナ感染も影響しているという。
「ダルゾット監督は、今年の4月半ばに新型コロナに感染し、1ヶ月を超えて生死をさまよう入院生活を強いられたそうです。監督のそうした姿を間近で見ていたからこそ、コロナ対策にも万全を期しているのでしょう」(スポーツ紙記者)
問題行動をしている海外選手もルーカス選手の行動を見習ってくれるといいのだが……。