(C)JMPA 画像を見る

「羽生くんが引退を発表するんじゃないかと気が気じゃなくて。まだ現役を続けてほしいです……」

 

羽生結弦(27)のファンからそんな声が聞こえてくる――。

 

引退か、現役続行か。2月に北京五輪が終わって以降、羽生の去就は、宙に浮いている。

 

「北京五輪のエキシビション後に『アイスショーなのか競技なのか、フィールドは問わない』と本人が話しましたが、去就のはっきりしない口ぶりです。激闘を終えたばかりで、本人もまだ心が決まっていないという状態だったのだと思います」(スポーツ紙記者)

 

五輪後、地元・仙台に戻った羽生。彼が小学2年生のころからコーチを務めた都築章一郎さんは3月に連絡を取ったという。

 

「3月の(宮城県で震度6強の揺れが観測された)地震のときに、心配だったのでメールを送ったら『物が落ちてきたりしましたが、無事でした』と返信がありました」

 

北京五輪からはや2カ月。そうして地元で過ごす日々のなかで、来季をどうするか、羽生が思いを巡らせてきたであろうことは想像に難くないが、最終決断はいまだ明らかにされていないのが現状だ。

 

そんななかフィギュア界では、羽生と同世代のスケーターたちが、続けざまに引退を発表している。

 

「3月には宮原知子さん(24)が、4月に入ってからは田中刑事さん(27)が現役を引退し、プロスケーターに転向することを発表しました。2人は4年前、羽生選手とともに平昌五輪に出場した仲間です」(前出・スポーツ紙記者)

 

この“引退ドミノ”について、スポーツジャーナリストで、フィギュアスケートを長年取材している折山淑美さんに聞くと、

 

「シーズンが終了したこの時期というのは、それぞれの選手が肉体面や精神面で区切りをつけるタイミングなのです。羽生選手にしてみても、特に同期で仲のいい田中刑事選手の引退となれば、いろいろと思うところがあるとは思います」

 

田中と羽生は同い年で、幼いころから切磋琢磨してきた仲。

 

「羽生選手にとって、田中選手ら同期は心を許せる存在だったと思います」とはフィギュア関係者。

 

「羽生選手の同期ではもう一人、昨年引退した日野龍樹さんが知られています。緊張感のある大会でも、彼ら同期の選手の姿が見えると羽生選手の顔がほころぶ場面を見たことがありますよ。

 

同期で集まると、羽生選手がいちばんハイテンションでよくしゃべるそう。逆に田中選手は聞き上手で、羽生選手は懐ろ深く受け止めてくれる彼のことを『女房役』と笑いながら話していました。同期同士で、『引退はいつする?』『引退したらみんなで旅行しよう』と話したこともあったようです」

 

仲間が現役を退いていく状況は、羽生に改めて“引退”の言葉を意識させたのではないだろうか――。

 

次ページ >来季“現役続行”なら周囲は後輩ばかりに

【関連画像】

関連カテゴリー: