日本選手最多記録となる56号ホームランの期待が寄せられるヤクルトの村上宗隆内野手(22)。そんななか迎えた9月17日の中日戦。この日、ノーヒットで村上は8回に第4打席へ。1対1の接戦、1アウト二塁のチャンスでの登場ということもあって会場の盛り上がりも最高潮に。
しかし、中日の立浪和義監督(53)は申告敬遠を選択。村上との“直接対決”を避けた中日の采配に球場にいるヤクルトファンからは大きなブーイングが上がった。
「この日のバンテリンドームは今季ヤクルト戦としては初めての満員状態。村上選手の56号を見たいと駆けつけた人が多かったそうです。アウェイゲームでしたが、申告敬遠で勝負しなかったことにブーイングや落胆の声が上がりました」(スポーツ紙記者)
SNS上でも《立浪監督、どうして村上を申告敬遠するの。そんなせこい野球見たくないわ。》などと批判的な声が少なくない。しかし、これについてあるスポーツライターは語る。
「怒りの声をあげたヤクルトファンですが、ヤクルトも“大切な場面”で申告敬遠をしたことがあります。それは、19年9月28日の巨人戦でのこと。この日は、レギュラーシーズンでの阿部慎之助さん(43)現役最後の試合でした。1対1の同点で迎えた9回1死2塁で、阿部さんは代打で登場。現役最後の打席ということもあって、阿部選手のヒットを見たいファンは多かったですが、その場面でヤクルトは申告敬遠を選んだのです。当時のヤクルトの小川監督このことについて『(阿部さん)敬意を表さないといけないけど、選手たちの頑張りにしっかり応えないといけないと思った』とコメントしています。
村上選手が新記録を達成する瞬間を見たい気持ちはわかりますが、野球はあくまで勝負。大差がついてる状態ならまだわかりますが、1対1、ランナー2塁の緊迫した状態で申告敬遠を戦略として選択することは全く問題ありません」
応援するヤクルトが過去に“一生に一度”の場面で申告敬遠をしていたにも関わらず、中日へバッシングを浴びせたヤクルトファン。ネット上ではこうした背景から、野球ファンからのツッコミが。
《ほぼ最下位確定なのに村上申告敬遠する意味あんのかってキレてるヤクルトファンやべぇな…記録更新が楽しみなのは分かるけど例え順位確定してもどのチームも勝つために試合してるんですよ…》
《勝ちたいと思って何が悪い?今までドラゴンズは申告敬遠1度もしなかったし、常に村上とは勝負してきたしたかが、1回位の申告敬遠でブーイングされる謂れはないわ》
《ブーイングする意味がわからん ヤクルトファンは村上には絶対敬遠するなって言いたいん?》
《お前ら自分たちのチームが阿部慎之助の現役最終打席で申告敬遠したの忘れたんか?》
《村上が申告敬遠されたことに文句言ってるヤクルトファンは阿部慎之助の公式戦最終打席で申告敬遠してめちゃくちゃ叩かれて苦しかったこと思い出してください》