肌寒い師走の夜、都内の繁華街に佇む高級和食店の前に、スーツ姿の中高年たちが集まっている。そのなかに一人、恰幅の良い若者の姿があった。令和初の三冠王に輝き、今年の流行語大賞にもなった「村神様」こと東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手(22)だ。
この日の夕方、村上はヤクルトの球団事務所で契約更改交渉に臨み、サインをしたばかりだった。
「今季の年俸2億2千万円から大幅アップの3年総額18億円という球団史上最高額の大型契約でサインしました。3年後にはメジャーリーグに挑戦できる条件もついており、早くも現地メディアは村上の将来のメジャーリーグ入りに注目しています」(スポーツ紙記者)
22歳にして18億円を手にすることが決まった村上が、関係者に連れられてきたのがこの和食店だった。フードライターが説明する。
「一見さんお断りの超名店です。2カ月前には岸田文雄首相も会食に使いました。芸能界では草彅剛さんもひいきにしているようですよ。寡黙なご主人がつくる素材に拘った料理が評判で、一人5万円はくだらないですね」
2時間半ほど絶品料理の数々に舌鼓を打ち、店から出てきた村上。同席した面々を見る限り、選手は村上だけのようだった。村上は今や球界一の宝。球団の契約更改最終日の夜に、社をあげて村上の活躍を労っていたのだろう。
「今日はありがとうございました!」と深々と頭を下げてタクシーに乗り込んだ村上。そのまま向かったのはヤクルトの本拠地・明治神宮野球場だった。なんとそこで、わざわざ自分の愛車に乗り換えてから帰路についたのだ。
運転をひかえていたために、2時間半の祝いの席でも酒を口にしなかった“村神様”。この生真面目さが三冠王たるゆえんだろうか。
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