3月8日に開幕した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。日本代表「侍ジャパン」に日系人として初めて選出されたラーズ・ヌートバー外野手(25)の人気が急上昇中だ。
2018年に「セントルイス・カージナルス」からドラフト指名を受け、2021年にメジャーリーグデビュー。今大会では、来日してすぐにミドルネームの「タツジ」にちなんだ“たっちゃん”の愛称で呼ばれ、「たっちゃんTシャツ」も作られるなどチームから温かく迎えられた。
強化試合では2戦続けて安打を放ち、メジャーでも見せるコショウを挽く仕草「ペッパーミル・パフォーマンス」を披露。大谷翔平投手(28)もこの仕草を行うなど、瞬く間に浸透した。
笑顔を絶やさずムードメーカーとして存在感を発揮するヌートバーだが、日本を愛する“素顔”にも注目が集まっている。
「アメリカ人の父と日本人の母を持つヌートバーは、ロサンゼルス近郊で生まれ育ちました。日本語はあまり得意ではありませんが、来日前に母・久美子さんから“特訓”を受けたそうです。テレビの特集でも練習する様子が公開され、久美子さんから英語で『食事するときは?』『食事を終えた時は?』と聞かれると、『イタダキマース』『ゴチソウサマデシター』とはにかんで答えていました。幼い頃から玄関で靴を脱ぐ、門限は守るといった“日本流”の教えを受けてきたそうです。食事も納豆や梅干し、うどん、そばなどを好んで食べると話していました」(スポーツ紙記者)
なかでも一生懸命に国歌の「君が代」を斉唱する姿は、ファンを喜ばせた。
「ノートに歌詞をローマ字で書いて覚えてきたそうです。6日の阪神との強化試合前に行われた国歌斉唱では、栗山英樹監督の隣に立って真剣に歌う姿がTwitterで話題に。他の選手があまり口を動かしていないのに対して、ヌートバーはしっかりと口を広げていたのが印象的でした。WBCの期間中は、大谷投手の通訳を務める水原一平さんのサポートを受けているそうです」(前出・スポーツ紙記者)
そんなヌートバーの姿に、ネットでは感激の声とエールが相次いでいる。
《日本中が好きになる》
《ヌートバー、日本語喋れないのに君が代まで覚えてきてるの偉すぎる》
《もうタツジ、ハートわしづかみだわ メジャー戻っても応援するわ》
《たっちゃん日本に来てくれてありがとう!!》
9日の初戦に向けた記者会見では、「スーパーエキサイティングです」「明日の開幕戦が楽しみでなりません」と意気込んでいたヌートバー。日本中が彼の活躍を期待している。