侍ジャパン最年長の兄貴分、ダルビッシュ有投手(36)。彼は子供たちへ積極的な支援を行っている。
日本球界に在籍していた’08年に「ダルビッシュ有子ども福祉基金」を設立し、公式戦で1勝するたびに出身の大阪府羽曳野市に10万円を寄付。同市は基金をもとに児童養護施設へ本や野球用品などを寄贈し、施設を巣立った子供のための奨学金制度にも使われているという。
同市内にある児童養護施設「羽曳野荘」の施設長・中條薫さんは本誌の取材にこう語る。
「ダルビッシュ選手は過去にうちの施設を2回訪問してくれました。市内にもう一つ、児童養護施設がありますので、そちらにも彼は訪問してくれているようです。子供たちには『夢を持って、頑張ってほしい』というお話をしていただきました。
写真を一緒に撮らせてもらったり、キャッチボールをしてもらった子もいて、みんな目を輝かせていました。そのときにグローブやユニホームなど野球用品を持ってきてくださって、今も使っています。施設で生活する子供たちにとって励みになったと思います。
ダルビッシュ選手の奨学金制度を受けたのはうちでは3人、もう一つの施設にも複数名います。支援を受けた子供たちのなかにプロ野球選手になった子はまだいませんが、木下大サーカスで空中ブランコなどで活躍している男の子がいます」
昨年、史上最年少で三冠王に輝き、WBC準決勝でサヨナラ打、決勝でもホームランを放った村上宗隆選手(23)。彼も昨年9月に、困窮家庭の子供たちに靴を贈るチャリティオークションに自身のスパイクを提供していた。スパイクには約51万円の値が付いた。窓口となった読売新聞の事務局の担当者は言う。
「東京の14のスポーツ団体やチームにご協力いただき、オークションやクラウドファンディングで集まった資金をもとに、子供たちに新品のスポーツシューズを300足寄贈することができました」
村上は子供たちへ《道具を大切にしてスポーツを楽しんでください。健やかな成長を願っています》とメッセージを寄せていた。
決勝で先発を務めた今永昇太投手(29)も、昨年12月に認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」に200万円を寄付している。横浜市内約60カ所のこども食堂の活動に役立てられているという。
「(今永投手が所属する横浜ベイスターズと)同じ横浜市内の団体にということでご寄付をいただき、現在もその資金を活用させていただいております」(担当者)
今永は球団を通じ《本業である野球で活躍をすれば子どもたちも野球に興味を持ってくれると思うので、たくさん勝利に貢献して子どもたちが目指してもらえるような選手になれたらいいなと思います!》とコメントしている。