シリーズ人間の最新ニュース
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風の谷の熱血園長 親子の体温、子供の責任感を信念に理想の幼児教育を根付かせた25年の奮闘
2023/09/03 06:00【前編】川崎市「風の谷の幼稚園」子供本位の教育にかける天野優子園長の情熱より続く川崎市麻生区の小高い丘の上にある風の谷幼稚園は、大自然に囲まれた約5千坪もの広大な敷地を持つ。また、「スクールバス・給食・延長保育」という、いわゆる現代保育の“三種の神器”がないことでも、唯一無二の幼稚園として知られる。卒園生には、世界を舞台に活躍するプロサッカーの久保建英選手(22)などがおり、風の谷の1年間を追った -
川崎市「風の谷の幼稚園」子供本位の教育にかける天野優子園長の情熱
2023/09/03 06:00「さぁ、たくさん拾うんだよ!」と天野優子園長(76)の掛け声で始まった風の谷名物「梅もぎ」。梅ジュース作りまでを子供たちが自ら行う。スクールバスなし、給食なしなど、いまどきのお母さんならありえない、と思ってしまうかもしれない。しかし天野さんの子供のための、子供本位の幼児教育のもとで、園児たちはイキイキと育っている。川崎の5千坪という雄大な自然に囲まれた幼稚園で、天野さんは、子供たちを自ら率いて「梅 -
大谷翔平のいちばん泣いた日 花巻東元チームメイトが証言した二刀流の原点
2023/08/23 11:00「もう『頑張って!』っていう(笑)。(3年生は)最後の大会だと思いますし、悔いのないように。ウチの高校だけじゃなくて、出場している高校は悔いのないように頑張ってほしいなと思います」エンゼルスの大谷翔平選手(29)は8月10日の試合後、母校・花巻東高校の甲子園初戦突破を問われ「悔いのないように」と繰り返した。世界一のプレーヤーの呼び声高い男も高校野球の聖地には苦い思い出しかない。《2回とも、あまりい -
「今日も明日も満員御礼」老舗劇団を女性4世代で守り続ける80歳の現役女優・佐々木愛さん
2023/08/06 06:00「1956年9月6日……アゴリさんはソウル赤十字病院で亡くなりました……。私が日本国籍のままだったことが災いして駆けつけることはできませんでした。♪うさぎ追いし かの山……」情感あふれる台詞と、続いて口ずさむ童謡『故郷』の歌声に、満席の会場のあちこちから、すすり泣きが漏れ聞こえてくる。7月1日午後2時より、東京・東池袋にある劇場「あうるすぽっと」にて上演された、劇団文化座による『旅立つ家族』。韓国 -
80歳の現役女優・佐々木愛さんが孫娘へと引き継ぐ「舞台でしか味わえないモヤモヤ」
2023/08/06 06:00【前編】「今日も明日も満員御礼」老舗劇団を女性4世代で守り続ける80歳の現役女優・佐々木愛さんより続く80歳の誕生日を目前に控えながら、2時間40分の間、ほとんど舞台に出ずっぱり。しかも、劇場の隅々まで響きわたる声、その圧倒的な存在感で観客を魅了した劇団「文化座」代表の佐々木愛さん。終演後、劇場ロビーに向かうと、そこには制作部の原田明子さん(45)と劇団最年少の女優・原田琴音さん(22)の姿が。3 -
「戦争で傷ついた日用品をアート作品に」ウクライナ避難民女性が創作に込める“願い”
2023/07/30 06:00「これは、私の故郷から送ってもらった物。戦争で傷つき、壊された物の数々を、私はアート作品にしました」祖国で暮らしていたころから、日本語を学んできたという女性。この日も、展覧会を訪れた人たちに向かって、彼女は流暢な日本語で作品解説を続けていた。彼女は、ウクライナ人美術家のユリヤ・ボンダレンコさん(31)。ユリヤさんは祖国がロシアの侵攻を受けた後の昨年6月、日本にやってきた。京都府内で避難生活を送りな -
日本での生活開始から1年、ウクライナ避難民家族の「たった一つの願い」
2023/07/30 06:00【前編】「戦争で傷ついた日用品をアート作品に」ウクライナ避難民女性が創作に込める“願い”より続く昨年2月のロシア軍の侵攻以来、ウクライナでは多くの民間人が犠牲になった。今年4月の国連人権高等弁務官事務所の発表によれば、その数は約8千500人にものぼる。同事務所は「氷山の一角で、実際の死者はさらに多い」とも。現在の日本には、戦禍を逃れてきた2千400人以上の避難者が暮らしている。「去年の2月24日、 -
初代は破門、三代目の反骨心が生んだ「スーパー歌舞伎」…猿之助4代150年の明と暗
2023/07/23 06:00四代目市川猿之助による心中事件から約2カ月、いまだ歌舞伎界の激震は続いている。子供が老いた両親を……、そんな悲劇とともに、人々の記憶に刻まれることになった屋号「澤瀉屋(おもだかや)」。彼らは傍流であるがゆえに、常に革新を求め続けなければならず、ときには邪道と批判されることもあった。四代目が襲名するまで、「神様にも等しい」と憧れていた“猿之助”という名跡の宿命をあらためて振り返る。掃除の行き届いた大 -
「DNA」「魂」…四代目がこだわり続けた「澤瀉屋の証明」猿之助4代150年の明と暗
2023/07/23 06:00【前編】初代は破門、三代目の反骨心が生んだ「スーパー歌舞伎」…猿之助4代150年の明と暗から続く四代目市川猿之助による心中事件から約2カ月、いまだ歌舞伎界の激震は続いている。子供が老いた両親を……、そんな悲劇とともに、人々の記憶に刻まれることになった屋号「澤瀉屋(おもだかや)」。彼らは傍流であるがゆえに、常に革新を求め続けなければならず、ときには邪道と批判されることもあった。四代目が襲名するまで、 -
元ちとせ 反戦歌『死んだ女の子』原爆ドーム前での共演でふれた坂本龍一さんのやさしさ
2023/07/09 06:00「坂本龍一さんの訃報は、ネットのニュースで知りました。ご体調がすぐれないのは聞いていましたが、こんな突然に別れが来るとは思っていませんでした。最初は気持ちが追いつかずに、頭が真っ白になるというのは、こういうことかと」語り始めたのは、昨年、メジャーデビュー20周年を迎えた歌手の元ちとせさん(44)。今年3月28日に71歳で逝去した坂本さんとは18年ほど前に出会い、以来、親しみを込めて愛称の“教授”と -
私は唄い続ける坂本龍一さんの魂を…元ちとせが反戦歌『死んだ女の子』に込めた祈りと覚悟
2023/07/09 06:00【前編】元ちとせ 反戦歌『死んだ女の子』原爆ドーム前での共演でふれた坂本龍一さんのやさしさから続くウクライナでの戦争など世界で軍事的緊張が高まるなか、広島の原爆で亡くなった女の子の歌『死んだ女の子』を歌い続ける元ちとせさん(44)。この歌は先日亡くなった坂本龍一さん(享年71)がプロデュースし、自ら指揮をして録音。そこで知った坂本さんの平和への思い。間近で感じた、戦争という過ちを繰り返さないとの巨 -
売野雅勇語る『少女A』誕生秘話 中森明菜は“繊細で傷つきやすい少女”に見えた
2023/07/02 06:00「初めてお会いしたのは’83年で、『涙のリクエスト』のレコーディングだったと思います。絵に描いたようなプレーボーイって感じでした。年代物の古いベンツのSLに乗って、カジュアルなジャケットに白いハットをかぶり、颯爽とやってくる紳士というイメージです」(元チェッカーズの藤井フミヤ)「昨年、ニューアルバム『Shadow』のリード曲『Again』を作詞していただきました。レコーディングの際、スタジオで作曲 -
『涙のリクエスト』でスターに! 作詞家・売野雅勇明かすチェッカーズの素顔
2023/07/02 06:00【前編】売野雅勇語る『少女A』誕生秘話 中森明菜は“繊細で傷つきやすい少女”に見えたより続く作詞家・売野雅勇(72)は、中森明菜、チェッカーズ、菊池桃子などに数々のヒット曲を提供し、スターを輝かせ、時代を変えた。初めはコピーライターとして、しだいに作詞家として頭角を現した彼は、曲の中で「人間の本質を描きたい」と語る。多くのアーティストたち、そして妻が創造力を高めてくれた。40周年コンサートを控えた -
榊原郁恵 急逝した夫・渡辺徹さんとの“闘病の日々”を初告白
2023/06/25 06:00【前編】榊原郁恵 夫の渡辺徹さん最期の“会話”と、喪失の“今”を独占告白120分より続くあまりにも突然の別れ。だからなかなか受け入れられないんです、と榊原郁恵さん(64)。太陽のような明るさで家族や周囲を照らしてくれた渡辺徹さん(享年61)。だが、笑顔の陰には、病魔との闘いがあった。ときには無理なほどの節制を渡辺さんに求めたこともある。それは郁恵さんにとっても、つらいことだったに違いない。いま、渡 -
榊原郁恵 夫の渡辺徹さん最期の“会話”と、喪失の“今”を独占告白120分
2023/06/25 06:00「同居している母や、渡辺(徹)のお父さん、夫婦共通の知人から主人の夢を見たと聞くと“よかった、よかった、いろんなところに行っているんですね”って思うんですが、残念ながら、私のところにはまだ来てくれなくて。この前、雰囲気が絶対に主人だという男の人がようやく夢に出たんですが……、顔から下しか見えなかったんです。なかなか配偶者の元には来てくれないものなんでしょうか」少し残念そうに語るのは、榊原郁恵さん( -
岡田茉莉子、90歳 夫であり、映画監督であった吉田喜重さんと、公私ともに歩んだ60年
2023/06/17 12:20【前編】岡田茉莉子、90歳 最高のパートナーを失っていま「あなた、もっと強い女になるわよ」より続くどこかでカメラが回っているのかもしれないーー。そう思わせるほどに、時折見かける夫妻の姿は名画のワンシーンのように優華だった。マンションのエントランスにつながる大階段を上るときは、そっと腕を組む。男性のほうはいつも、イッセイミヤケのダークスーツに身を包み背筋をスッと伸ばし、ひとりのときはさっそうと歩く姿 -
岡田茉莉子、90歳 最高のパートナーを失っていま「あなた、もっと強い女になるわよ」
2023/06/17 12:20日本映画の黄金時代、そのコケティッシュな美貌と艶のある演技で数々の名作に出演。吉田監督と独立プロを立ち上げてからは、世界的な名声を得た監督の女神であり続けた。家庭では仕事の話は一切せず、夫に尽くした。二人で1日でも長く一緒に生きようと約束したが、夫は昨年末、突然、世を去った。悲しみは尽きない。けれども、リビングに置いた監督の遺骨に「行ってきます」と声をかけ、毅然として前を向くーー。岡田茉莉子さんは -
アフリカに「医」を届ける医師 内戦スーダンの村人たちとの交流秘話
2023/06/11 06:00認定NPO法人「ロシナンテス」理事長・川原尚行(57)が生まれたのは、65年9月23日。八幡製鉄所がある北九州市の田舎町に生まれ育った。「中学ではバスケ部だったので、高校では青空の下で行うスポーツをやりたいと思い、ラグビーに出合ったんです。まだ中学卒業したての私にとって、高校3年生の先輩は輝いて見えて“こういう男になりたい”って憧れました」同学年では2人の女子マネージャーも入部。その一人が、妻の佳 -
スーダン内戦から決死の脱出 認定NPO法人「ロシナンテス」理事長・川原尚行(57)
2023/06/11 06:00【前編】アフリカに「医」を届ける医師 内戦スーダンの村人たちとの交流秘話より続く「内戦が落ち着けば、スーダンに戻るつもりです。もっと医療を充実させたいし、今後は農業支援にも力を入れたい。日本との貿易がうまくいけば、地域の経済が回り、自立できます。その仕掛けのため、明日からは東京に行って、駐日スーダン大使に相談するんですよ」と語るのは認定NPO法人「ロシナンテス」理事長・川原尚行(57)だ。スーダン -
ステージ4の末期がんを抱えながらキッチンカーを走らせる子ども3人ママ
2023/06/04 06:00【前編】子ども3人ママが末期がん告知で一念発起 余命2カ月を超えて走り続けるキッチンカーから続く目の前のキッチンでパワフルに働いている女性が末期がんとは、あぜんとするしかない。しかも“店”を始めたのが余命を宣告された2カ月後とは……。転職、スピード婚、子育てで発揮してきたそのバイタリティは、がん告知されても変わらない。体がいつどうなるかわからないけど、走り続けると覚悟を決めたのだ。子どもたちは将来 -
子ども3人ママが末期がん告知で一念発起 余命2カ月を超えて走り続けるキッチンカー
2023/06/04 06:00「あんたたち、宿題はしたと!?」長閑な町で、ひときわ目をひく派手なピンクのキッチンカー。その窓から、女性が身を乗り出すようにして大声をあげると、集まっていた子どもたちは「まだー」と無邪気な言葉を返した。すると女性は、また声を張り上げ、こう続けた。「ポテトもクレープも、まだすぐにはできんから。一度、家に帰って、宿題持ってきなさーい!」ここは、佐賀県みやき町。JR中原駅前、休業中のスーパーマーケットの -
母は家出、父は夜逃げ 全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんの壮絶半生
2023/05/28 06:00【前編】暗闇に負けない!希望の調べ 全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんより続くハンディキャップがありながらも、がむしゃらに、泥臭く歩んできた半生。つらく苦しい経験を重ねてきたからこそ、穴澤雄介さん(48)の音は聴く人の心に灯をともすのだ。5月30日からは東京都写真美術館ホールを皮切りに、主演ドキュメンタリー映画『光をみつける』(永田陽介監督)が全国順次ロードショー公開される。そんな穴澤さんの半生と -
暗闇に負けない!希望の調べ 全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さん
2023/05/28 06:00「ここですかね?」開場前のステージで、この日の主役でバイオリニストの穴澤雄介さん(48)が立ち位置を確認する。客席側から「時計と反対回りにあと10度ほどです」と返すのは、彼が毎日配信しているYouTubeチャンネルの撮影担当者だ。東京・御成門のピアノ・カフェ「ベヒシュタイン」でのこの公演も第一部が生配信される。定位置を決めた穴澤さんは足元に木製の棒をテープで固定した。「踏んだ感覚でわかるようにティ -
「ひきこもり女子会」主催・林恭子さん もっと「自分にYES」を!
2023/05/21 06:00「皆さん、こんにちはー。今日は、よく来てくださいました。ただいまから『ひきこもり女子会』、始めたいと思いまーす」都心の貸し会議室。午後の陽光が大きな窓から差し込み、清潔感あふれる部屋の雰囲気そのままに、女性は明るい声で、硬い表情の参加者たちに語りかけていた。今年3月末、内閣府はひきこもりに関する調査(’22年実施)の結果を発表。それによれば、15〜64歳でひきこもり状態にある人は、全国で推計146 -
20年間ひきこもりだった経験から「ひきこもり女子会」を主催する林恭子さん“原因”となった母との「和解」
2023/05/21 06:00【前編】「ひきこもり女子会」主催・林恭子さん もっと「自分にYES」を!から続く’66年、林恭子さん(56)は東京・練馬で3人姉妹の長女として生まれた。保険会社勤務の父は転勤族で、林さんは物心つくころから、各地を転々としながら育てられた。「幼いころの私は、いわゆる『いい子』だったと思います。『どこの学校に転校しても授業についていけるように』と、母の言いつけを守り、勉強も懸命に頑張りました。もちろん