シリーズ人間のパラリンピックに関する話題
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日本人最年長金メダリスト杉浦佳子さん 快挙までの裏側「パラの選手は…」心ない声が耳に入ったことも
2024/10/27 11:00【前編】パラリンピック日本人最年長金メダリスト杉浦佳子さん 自転車事故による認知障害で記憶失っても「残っていた感情」から続く「ここだ!」コーチらと何度もシミュレーションしていたとおり、勝負どころの坂道で後続の選手を引き離すと、ラストスパートで力強くペダルを踏み込んだ。「私なら、行ける──」渡仏直前まで取り組んでいた、過酷な高地トレーニングで流した汗がよみがえる。あとは、まさに風と一体となってデッド -
パラリンピック日本人最年長金メダリスト杉浦佳子さん 自転車事故による認知障害で記憶失っても「残っていた感情」
2024/10/27 11:00今夏、パリで開催されたパラリンピックの自転車競技女子個人ロードレース。運動機能障害のクラスで、2大会連続金メダルに輝いた杉浦佳子選手(53・総合メディカル)。レースでは壮絶なデッドヒートを制し、先頭でゴールを走り抜けた。大会直前まで取り組んだ、標高1200mの山奥での過酷な高地トレーニングが実を結んだ瞬間だった。53歳での金メダル獲得は日本人最年長という快挙。そんな彼女だが、幼少期のころは、「一人 -
「原点は恩返し」全盲の佐藤ひらりがパラで国歌の夢を叶えるまで
2021/10/11 11:00仮死状態で生まれ、目が見えることはないと宣告された。それでも、絶望などしなかった! 保育園のピアノに触れ、指1本で演奏した。震災時は、作詞作曲した歌で多くの人々を勇気づけた。歌声は日本にとどまらず、アメリカはアポロシアターで万雷の拍手を浴びるに至った。そしてかなえた、パラリンピックでの国歌独唱の夢。佐藤ひらりさん(20)の歌は世界中の人に笑顔と力を与えた。「原点は恩返し」と、夢の途中にいる彼女は語 -
パラ開会式で国歌 佐藤ひらり「夢を叶えるには言い続けること」
2021/10/11 11:00伸びやかで、透明感のある歌声が、夜空に染み入るように、神宮の杜に響き渡っていた。8月24日、東京・国立競技場で執り行われた東京パラリンピック開会式。式序盤、日本国旗の掲揚とともに行われた国歌独唱。その大役を務めたのが、武蔵野音大2年で、生まれつき全盲のシンガー・ソングライター、佐藤ひらりさん(20)。淡いピンク色のドレスに身を包み、両手でマイクを握りしめ、真っすぐ前を向いて歌い上げた。「珍しく、す -
「金メダルのその先へ」車いすラグビー・倉橋香衣さんの思い
2019/02/04 11:00東京・お台場の「日本財団パラアリーナ」。ここで車いすラグビーの練習が行われていた。アリーナに、「がしゃん、がしゃん」「ごつっ、ごつっ」と車いすのぶつかり合う金属音が響き渡る。その迫力たるや、想像をはるかに超えていた。激しくぶつかり合うのが特徴の車いすラグビーは、男女混合の競技である。1チーム4人で構成し、ボールを持ってゴールラインを越えたら1点入る。選手は障害の度合いによって持ち点が設定され、0. -
車いすラグビー金メダル・倉橋香衣さん「車いすが幸せくれた」
2019/02/04 06:00「悲しいということはなかったんです。ただ入院中、夢はよく見てました。歩いていたら、急に肩から下がなくなって、ふわっと浮いて、無重力の空間を進んでいる夢とか。ズルズルお尻をついて手だけで動いているような夢とか。『こんな夢を見るねん』と友達によく話していました」楽しそうに笑いながら、語る倉橋香衣さん(28)の口調はほんわかとしている。彼女の人生を変える事故は、20歳のときに起こった。トランポリン大会の