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(写真・神奈川新聞社)

 

入院していて病院の外に出る機会が少ない子どもたちに楽しい思い出をつくってもらおうと、横浜市南区の県立こども医療センターで12日、移動式メリーゴーラウンドを設営するチャリティーイベントが開かれた。子どもたちは、ゆっくりと回転する木馬の乗り心地を楽しんでいた。

 

移動式メリーゴーラウンド制作者の寺道健一朗さん(47)=同市中区=がアーティストの友人に呼び掛けて2年前に開催し、好評だったことから再び企画した。

 

病院入り口近くの待合室に設営されたメリーゴーラウンドは直径約3・6メートルで、白い木馬が3頭。医療機器をつけたままの子どもやそのきょうだいたちが順番に木馬にまたがった。1~2分間の体験だったが、笑顔いっぱいに手を振るなど周回を楽しんだ。

 

2週間前から入院している男児(4)=同市港北区=は車いすを降りて、見舞いに来た妹(1)らと一緒に体験。「ちょっとバランスが取りにくかったけれど、面白かった」とうれしそうな様子だった。

 

会場ではメリーゴーラウンドのバックミュージックとして、用意した五線譜に子どもたちが音符を書き入れて作った“オリジナル曲”の即興演奏も行われた。ピエロに扮(ふん)したアーティストによるパントマイムや手回しオルゴールの演奏も人気を集めた。

 

寺道さんは「自分自身も昨年末に生まれた子どもに元気をもらっている。病気と闘う子どもたちに少しでも夢や希望を届けたい」と目を細めていた。

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