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(写真・神奈川新聞社)

 

国会での審議が大詰めとなっている「共謀罪法案」に反対する大規模集会が11日、東京・渋谷のハチ公前広場で行われ、主催者発表で4千人が休日の渋谷駅前を埋め尽くした。政治学者や社会学者のほか野党幹部も駆け付け、連携をアピール。主催者は「おかしいことにおかしいと言える社会を引き継ぐのが私たちの責任だ。そのためには共謀罪は廃案しかない!」と訴えた。

 

与党は早ければ15日にも参院法務委員会で法案の採決に踏み切る見通し。主催の市民団体「未来のための公共」(未来公共)は審議が最終局面を迎えることから「緊急街宣」と銘打って企画した。

 

中心メンバーの大学生、馬場ゆきのさんはマイクを握り、「共謀罪が成立したら国民への監視が強まる。政府の方針に反対する人や団体が真っ先に監視されるかもしれない。結果として社会に萎縮を生み、私たちが声を上げる権利が奪われてしまう。政治について発言することが当たり前の社会であってほしい」と訴えた。

 

民進、共産、社民、自由の野党4党の幹部もスピーチに立ち、手を握り合って「廃案に向けて連携する」と表明した。このほか、主婦や大学生、弁護士らも登壇。社会学者の宮台真司首都大学東京教授や佐藤学学習院大教授ら研究者らもマイクを握った。

 

国会周辺では13日以降、連日抗議集会が行われる。13日には正午から午後4時まで議員会館前で座り込みなどが行われるほか、午後6時半から日比谷野外大音楽堂で集会。14~16日は正午から午後7時半まで議員会館前で集会が行われる。未来公共は15日に午後7時半から国会前で抗議する。

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