各企業などの出展ブースで県内外から集まったサプライヤーとバイヤーが商談を行った「沖縄大交易会2017」=27日午前、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター(又吉康秀撮影)
国内最大規模の国際食品商談会「沖縄大交易会2017」(同実行委員会主催)が27日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで2日間の日程で開幕した。プレ開催を含めて5回目となる今年は、43都道府県から252社(うち県内68社)が出展。バイヤーは18の国・地域から過去最多の240社以上が参加した。
◆全国的イベントに定着
初日は延べ約1360の商談が行われ、各ブースでは出展者とバイヤーが電卓を手に仕入れ量や単価を計算して相手に示すなど活発な取引が行われた。
3年連続で参加したJA静岡経済連はイチゴやミカン、トマトなど、国内でも人気の高い特産品の輸出を強化する場として沖縄での商談会を活用している。望月洋平輸出推進課係長は「大交易会はアジアの有力バイヤーが多く参加し、顔つなぎにもつながる。商談を重視したスタイルもよく、他の商談会への参加は取りやめたが沖縄だけは参加し続けている」と話す。食品は那覇空港の国際貨物ハブを活用して輸出しており「沖縄がないと輸出事業が成り立たない。大交易会、物流ハブともに続けてほしい」と期待を込めた。
群馬県で特産のこんにゃくの製造・販売を手がける北毛久呂保(ほくもうくろほ)は、プレ開催を含めた全5回に参加を続けている。兵藤武志社長は「海外でこんにゃくは知られていないが、(タンパク質の一種の)グルテンフリーな健康にいい食材だと伝えると関心を持ってもらえる」と感触を語った。
一方で、展示方法の充実を求める声も上がった。香港のスーパーマーケットMAZEの黄華強社長、呉〓〓購買部長は「事前の資料ではチェックできず、商談リストから漏れていたブースがあった。資料と現場で話を聞くのとでギャップを感じるところもあり、事前資料や各社の展示ディスプレーを充実させてほしい」と要望した。
ハイボール「琉球ハブボール」などをPRした南都(南城市)の我那覇毅営業課係長は「各社のスペースは限られているが、もっと見て楽しめるような工夫があっていい。商品を広くアピールする仕組みがつくれないか」と語った。
※注:〓は女へんに亭