みなさま、ご機嫌いかがですか? 片岡愛之助でございます。
東京・明治座ではじまりました「明治座 五月花形歌舞伎」。昼の部は『男の花道』と、夜の部の通し狂言『湧昇水鯉滝 鯉つかみ』(わきのぼるみずにこいたき こいつかみ)で、市川中車(香川照之)さんと共演させていただいております。
中車さんとは歌舞伎座や南座の楽屋ではお会いしていたものの、今回が舞台初共演です。
年齢は8歳しか離れていませんが、『鯉つかみ』では、わたくしの勤める六役の一つ、鯉王皇子金鯉のお父さん、鯉王を勤めてくださっております。
歌舞伎役者としてはわたくしのほうが先輩にあたりますが、とはいえ中車さんは映像の俳優としては日本を代表する俳優さんですから、“先輩”の胸を借りるつもりで共演させていただいております。
明治座『明治座 五月花形歌舞伎』(C)明治座
そもそも、中車さんとは、’05年お正月の「新春浅草歌舞伎」のときに市川猿之助さんと楽屋が一緒になったことがご縁で出会いました。
みなさんもご存じのとおり、猿之助さんと中車さんは従兄弟同士でとても仲が良いですから。しょっちゅう連絡を取り合っていて、猿之助さんの楽屋にも中車さんは長男の團子くんを連れて、よく顔を出しにいらしてたんです。
そんなご縁で、猿之助さんを通して僕もお話をさせていただくようになりました。
團子くんは、その当時からとても元気で明るくて。あるとき、猿之助さんが遊びで、團子くんの顔に歌舞伎の隈取を描いてあげたんです。
ビックリしたのが、できあがった顔が、おじいさんの市川猿翁おじさんの化粧したお顔にソックリだったこと!
こんなに似るものかな、と感動いたしました。やっぱりDNAはすごいなと改めて思いましたね。
そのときに團子くんのことを「歌舞伎役者になればいいのに」と話していたんです。
だから、’12年6月に、市川團子を襲名して本当に歌舞伎役者になったときは、本当にビックリしたのと同時に心から嬉しかったですね。浅草歌舞伎の楽屋で、「もしかね」「あるかもね」という話を、7年かけて積み重ねていって実現させたわけですから。本当にすごい話です。
でもわたくしにとっては團子くん以上に、中車さんの九代目市川中車襲名のほうが驚きましたよね。それこそ、「まさか」でした。
その「まさか」から丸3年。ようやく板の上での共演が果たせました。
親友の猿之助さんも出演されている『男の花道』と、中車さんとわたくしが共演する『鯉つかみ』の公演詳細は、
http://www.meijiza.co.jp/info/2015_05/
チケットは、インターネット予約「席とりくん」
https://web.meijiza.com/sekitori/public/TicKogyoListAction.do
または明治座チケットセンター 03-3666-6666までお願い致します。
BS日テレでは、毎週木曜夜9時から『片岡愛之助の解明! 歴史捜査』が好評放送中です。
BS日テレ『片岡愛之助の解明! 歴史捜査』(初回放送より)(C)BS日テレ
わたくしが捜査チーフとなって歴史の真実をあぶり出していくという新しい切り口での歴史番組なのですが、進行を務めさせていだだきながら、なるほどね、と思って、自分から専門家の方に質問することもありますね。
それだけやっぱり歴史には深い面白味がある。知られていない真実を毎回掘り起こしていくのはスタッフさんも正直たいへんご苦労されているでしょうが、その苦労のぶん、ご覧になってくださる方々には興味を持って見ていただける内容になっていると思います。
4月はわたくしが名古屋で歌舞伎公演を行っていたため、BS日テレのスタッフの方々がわざわざ名古屋にまで収録にお越しいただいてしまいました。
楽しめる内容になっておりますので、まだご覧になっていらっしゃらない方も、ぜひ一度チャンネルを木曜夜9時に合わせてみてください。
そして、テレビ東京系で毎週月曜深夜23時58分から放送されているドラマ『LOVE理論』でございます。
テレビ東京『LOVE理論』(C)テレビ東京
執着分散理論や、綱吉理論など、男女を問わず実際の恋愛に使える“LOVE理論”を毎回おもしろ、おかしく取り上げております。
わたくしも恋愛相談は、たまに受けるのですが、毎度思うのは、人っていうのは他人に相談するときは大体自分なりの答えを出しているパターンが多くて、その答えに「そうだね」と後押ししてほしいんだな、ということがよくわかります。
だからわたくしの場合、恋愛相談となったときは、とりあえず相手の主張を聞いてあげることに徹しています。大体、グチを吐き終わると、スッキリした顔で帰っていく人が多いですよ。
これが僕なりの“LOVE理論”ですかね。
これからも新しいLOVE理論がまだまだ登場します。ご期待ください。
ゴールデンウイークを満喫できなかった方も、東京・明治座で5月26日まで歌舞伎を上演致しております。まだいらっしゃっていただいていない方はぜひいらしてください。
では、また来週お目にかかります。
片岡愛之助
プロフィール
1972年3月4日生まれ。’81年12月、十三世片岡仁左衛門の部屋子となり、南座『勧進帳』の太刀持で片岡千代丸を名乗り初舞台。’92年1月、片岡秀太郎の養子となり、大阪・中座『勧進帳』の駿河次郎ほかで六代目片岡愛之助を襲名。’07年12月上方舞・楳茂都流の四代目家元を継承し、三代目楳茂都扇性(せんしょう)を襲名した。