1月31日、昨年2月3日に亡くなった十二代目市川團十郎さん(享年66)の一周忌法要にあたる、神道の一年祭が都内にある古式神道・神習教本祠「桜神宮」で行われた。この日は、松本幸四郎夫妻、中村吉右衛門夫妻や親しい知人ら約50名が参列。市川宗家からは、希実子夫人(61)と長男・海老蔵(36)が出席した。海老蔵の妻・麻央(31)と娘の麗禾ちゃん(2)、息子の勸玄くん(10ヵ月)の姿はなかった。

「数日前に麗禾ちゃんが風邪をひいて、それが麻央さんにもうつり、体調を崩していたそうです。海老蔵さんは4月にも“一周忌”法要を考えているようですから、そのときは一家全員が揃うと思いますよ」(知人)

 一年祭を済ませると、参列者たちは團十郎さんが好きだったレストラン『小川軒』に場所を移し、フランス料理のフルコースを堪能した。

 この1年間で海老蔵にみられた“変化”を前出の歌舞伎関係者が語る。
「以前から成田屋ゆかりの『歌舞伎十八番』の復活に尽力してきた海老蔵さんですが、昨年8月には初の自主公演『ABKAI』を成功させました。リハーサルのとき、会場にまだ生後4ヵ月だった勸玄くんを連れて、“劇場デビュー”もさせています。6月には再び自主公演を開く準備を進めていますが、お父さんの急逝もあって、『体力のある30代のいまこそ、いろいろなことに挑戦したい』という思いが強くなったようです」(歌舞伎関係者)

 子供たちを舞台に導くことにも力を注いでいるという。
「麗禾ちゃんの初お目見えが、3月の熊本・八千代座での公演で予定されていますが、彼女が大好きな“ご当地キャラ”くまモンが全8公演に出演することが決まり、家族で喜んだみたいです」(前出・歌舞伎関係者)

 家族で過ごす時間にも、自然と芝居に関することが多くなってきた。
「麗禾ちゃんは成田屋特有の“睨み”を真似するので、海老蔵さんも大喜びですよ。女の子ですが、子役で歌舞伎の舞台に立てるうちは出してあげたいと、海老蔵さんも思っているでしょう。子供たちに家で見せるDVDも、子供向け番組だけでなく、海老蔵さんが出演している歌舞伎も流しているそうです。最近は、勸玄くんも歌舞伎シールをもらうと、お姉ちゃんといっしょにうれしそうに貼っていると話していました」(別の歌舞伎関係者)

團十郎さんが楽しみにしていた、跡継ぎが舞台で躍動する姿ーー。その実現を目指し、成田屋の長の奮闘の日々は続いていく。

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