「民泊」という言葉を聞く機会は増えたが、実際ホテルや旅館などとは違ってどんなメリットがあるのか。

全世界で流行りの「Airbnb」を使って、モロッコで富豪体験してきた。

 

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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!

 

今回モロッコを訪れた際、「Airbnb(エアビーアンドビー)」で部屋を借りてみることにした。

Airbnbは世界190ヵ国に住むホストから部屋や家を借りることができるシステムで、普段は訪れるのも難しいようなところにも泊まれるのが特徴。

 

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 例えば城やツリーハウス、家一軒丸ごとなど、自分では住むことができない場所だって泊まれてしまうのだ。

最近名前を聞くことは増えたが、利用するのは初めてだった。

誰でもホストとして家を貸すことができるため、部屋の見極めは重要。

各国の旅行者から寄せられるレビューをチェックしながら、自分の泊まりたい部屋を厳選する。

「スーパーホスト」と呼ばれるホストならこれまでの宿泊者も多く、評価が高くて、安心しやすいのでそれも参考にした。

サイトを通じて予約をしてからは、直接ホストとやりとりをすることになる。

英語も満足に喋れない身としては言葉が通じない苦労があるが、それも込みで異文化交流。観光地を回るだけじゃない「海外体験」なのだ。

 

前回特集した青い町「シャウエン」で泊まったのは、他の家々と同じように粘土で作られた青いお家。

なかなかバスの予約が取れず遅い到着になってしまったのでホストにそう伝えると、「待ってるよ!バスターミナルからタクシーに乗ったら大体10ディルハム(約130円)くらいでここまで来れるよ(意訳)」とコメントをくれる。

メッセージに対する返事の速さは人気の秘訣だ。

距離が近いため、問題や質問があるときはすぐにホストにぶつけることができる。

 

ホテルのような目立った看板がないため、慣れない土地だと多少困惑することもあるが、そこも困ったらすぐ連絡しよう。

 

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なんとかお家を見つけてドアを開けると、ホストが盛大に出迎えてくれた。

 

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「ようこそ!僕のことはマーティンと呼んで!君の部屋を案内するね。トイレここで、お風呂はここ……」

実に陽気な青年で、フレンドリー。疲れた体と心が一気にホッと和らいでいく。

見知らぬ土地で人に歓迎されることがこんなにも幸福なことか、と思えることができるのがこういった体験のよいところかもしれない(もちろんホストによるが)。

 

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分からないことは聞けばいいし、家の中にも案内が貼ってあるので安心だ。

 

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ベッドと小さなテーブルしかない簡素な部屋ではあるが、色彩が何とも美しくてそれだけで「選んでよかった!!!」という気持ちになる。

トイレ・シャワー・キッチンは共用、屋上とロビーは自由に使える。

 

追加で60dh(約780円)払えば朝食が食べられるというので食べてみることにした。

 

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お盆にいっぱい並べられたパンとバター、ジャム、オリーブ。甘いミントティ。

屋上のテラスで、太陽の陽射しを浴びながらまったり食べて、横のカップルはチェスに勤しむ。

これってすごく幸福な時間なのでは……?

目にやさしい自然色が溢れる環境で、噛み締めた時間はプライスレス。

 

On the roof of Chefchaouen

1,810円/1泊(2018年2月7日現在)

 

 

文化的中心地と呼ばれる都市「フェス」でもAirbnbを利用。旧市街のそばのお家に宿泊することに。

「有名なブージュルード門で待ってて」との指令が下りたので待っていると、迎えがやってきた。

 

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わたしを連れて、旧市街の奥へ奥へと向かっていく。

「大丈夫なんだろうか」と不安にも思ったが、連れて行かれた先はとんでもない空間だった。

 

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一面のタイルが美しい吹き抜けのテラス……!

 

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シャンデリアが映える食事スペース……!

 

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ゴージャスな部屋……!

さらにメイドさんたちはわたしの足音を聞くと出てきて「ミントティを飲む?」「朝食はどうする?」とお世話を焼いてくれる。

これはもう……立派な富豪体験なのでは……!

 

これで1泊1部屋約7,000円というやさしいお値段なので、ここで4泊した。

 

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メイドさんが次から次へと持ってきてくれる朝食があまりにも充実しすぎて、毎朝ゆっくり時間をかけて味わってしまう。

モロッコの平たいパン、すごく濃厚なオリーブオイル、チーズかと間違うようなこってりバター、ジャム3種、自家製ヨーグルト、オレンジジュース、コーヒー、ミルク、ココア、ミントティ、悩ましいほどよりどりみどりだ。

食器ももれなく一個一個揃っていてかわいい。

ここは一度は夢見た「贅沢なくらし」が体現されているようだ。

ホストもこの家に住んでいるようで、「何かあったら言ってね」とやさしく声をかけてくれるのですっかり「モロッコの母」くらいの気持ちを抱いてしまった(フランス人だが)。

 

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Nassim

6,899円/1泊(2018年2月7日現在)

 

 

ただ宿泊するだけではなく、そこに住むひとりになれる(ケースもある)Airbnb。またここに来たい、ではなく「帰ってきたい」という気持ちが起きる新しい過ごし方だった。

 

『Airbnb(エアビーアンドビー)』

https://www.airbnb.jp/

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