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「足を見れば、その人の抱えている体の問題がわかります。問題のある足はむくんでいたり、痩せすぎていたりします」

 

そう話すのは、「官足法」認定講師の前澤香苗さん。官足法とは、台湾の官有謀氏が提唱する、足をもんで血液循環をよくする健康法だ。

 

足は心臓からいちばん遠いため、血流が滞りやすい。ところが、足は全身とつながっていて、足にある「反射区」と呼ばれる部分が、体の部位と連動している。そのため、その部位に異変が起こると、それと連動している足の反射区に、何らかのサインが出るというのだ。

 

早速、前澤さんにチェックポイントを教えてもらった。

 

■指の腹がふくらんでいる

 

「つけ根が見えないほど足指が丸くふくらんでいる場合、相当の汚血がたまっていると考えられます。特に、親指には、脳、鼻、首など、頭部の反射区が詰まっています。親指が爪に対して異様に大きく丸くなっていたら、脳梗塞に要注意です」(前澤さん・以下同)

 

同様に、人さし指、中指は目の反射区なので、そこが丸くふくらんでいると白内障・緑内障、薬指、小指は耳の反射区なので、めまい・突発性難聴などの症状が潜んでいる場合があるという。

 

■むくんだ足、痩せた足

 

全体の足の形にも注目しよう。前澤さんによると、日本人の足は、大きく分けてふたつあるという。ひとつは足全体がむくんで、足首のくびれがなく、くるぶしが埋もれている足。

 

「血管、循環器系のトラブルを抱える人に多く、高血圧から心筋梗塞や脳梗塞につながりやすい。老廃物が足にたまっていて、体内の毒素を排出できていません」

 

もうひとつは、足が痩せて筋張っている足。

 

「がんにつながりやすいタイプの足です。血液が足先までうまく届いていないため、栄養素が足先までゆき渡っていません。足全体が冷たくて硬いのも、このタイプです」

 

2つのタイプは体の大きさとは関係なく表れる。

 

最後に、女性に特に多い外反母趾。足指同士が押し合ってつぶれたような状態になっているだけに、さまざまな症状が出る。

 

「親指、人さし指、甲の前部分が圧迫されているため、呼吸器疾患、鼻炎、花粉症、頭痛、肩こりなどが見られます。靴を脱いだら、まずは足指を開いてあげてください。鼻緒があるサンダルを履いたり、五本指靴下をはいたり、手と足で握手をするのもおすすめです」

 

足にサインが出ていれば、すぐに診察を受けてほしいが、そうでない場合でも、日々の「セルフ足マッサージ」で、健康状態を維持できるという。マッサージのやり方は次のとおり。

 

【5分でできる! 超簡単セルフ足マッサージ】


(1)手と足でがっちり握手する。この状態でくるぶしに手をあてて、足首を回したり、足指を反らせてほぐす。

(2)足裏全体をまんべんなくもみほぐす。痛いと感じるところは、とくによくもむ。

(3)両手を組み合わせ、卵1個分の隙間をあけ、すねの骨を手のひらで下から上へ押し上げていく。

(4)ひざ裏、関節の裏側部分に両手の親指を入れ、よくもむ。

(5)拳を握り、小指側をたたいてほぐす。両足をそろえて外側から強くたたくと効果的。最低でも10回くらいたたく。

 

「お風呂上がりなど、1日5分程度でいいので、足を触って、もんでみてください。毎日続けることで、全身の血流がよくなり、体調がよくなるだけでなく、体調の変化にも気づけるようになります」

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