韓国で放送中の人気番組『SHOW
ME THE MONEY4』に象徴されるように、韓国ではHIPHOPが熱い盛り上がりを見せている。
“アイドルとフューチャリングする人たち”という印象だったKアーティストたちが、今では単体でチャート上位に登場することも珍しくないという。アイドル飽和状態が続き、リスナーがキャッチーな曲調に疲れを感じ始めたことをきっかけに、確実な実力と優れた創作性がHIPHOPをブームまで押し上げた。
そのなかでも特にHOTな5組をピックアップ。積極的にフューチャリングや楽曲提供を行う彼らの名前は、必ず一度は目にしたことがあるはずだ。
● HIPHOP界の出来杉くん!?
Verbal Jint(バーバルジント)
韓国最難関のソウル大学出身という経歴を持つインテリラッパー。チョ・ヨンピル、ソ・イングク、Davichiら多くの歌手とフューチャリングしており、’09年に『第6回 韓国大衆音楽賞 最優秀HIPHOP音盤賞』を受賞している。ギターやピアノを使ったメロディアスな曲調を得意とし、現在は、San Eと『SHOW ME THE
MONEY4』にプロデューサーとして出演中。最近はバラエティーにも進出。音楽活動では見ることのなかった、礼儀正しくてシャイな性格にも注目が集まっている。
●メジャーとアンダーグラウンドの橋渡しラッパー
San E(サニ)
中学生の頃に米・サンディエゴに家族で移民。当時は一日一食で、ハンバーガーひとつを両親と弟の4人で分けあっていたという苦労人。両親に反対されるも、夢を諦められず韓国に帰国後デビューした。’14年に『韓国HIPHOP文化大賞 最優秀賞』を受賞。個性の強い楽曲から、大衆的なメロディーまで網羅しており、“HIPHOPへの入り口的役割”を果たしている。現在、Verbal Jintと共に『SHOW ME THE MONEY4』に出演中。
●父親は韓国芸能界の名MC!将来有望の16歳ラッパー
MCグリー
小学生からバラエティーやドラマに出演していた子役出身ラッパー。今年4月にSan Eの『On Top of Your
Head』でフューチャリングし、歌手デビューを果たした。父親は『ラジオスター』など多くのバラエティー番組でMCを務めるキム・グラ。若干16歳にしてフリーラップを披露し、二世芸能人として早くも頭角を表している。
●歌手兼プロダクション社長!Block Bジコも慕うカリスマ
Rhymer(ライマー)
歌手でありながら、Kアーティストが多く所属するBRANDNEW MUSICの代表を務める。Block Bのジコを発掘したカリスマプロデューサーとして知られ、今年1月にスタートした女性ラッパーバトル番組『UNPRETTY RAPSTAR』では、AOAのジミンらに楽曲を提供。そのほかにも、Block Bや、KARA出身のジヨンのいとこでソロ歌手のNSユンジら多くの歌手の制作に関わっている。
●プロデュース力、歌唱力、ラップすべて揃ったハイブリッドグループ
PHANTOM(ファントム)
制作担当のキゲン、ラッパーのハンヘ、ボーカルのサンチェスの3人で構成されたHIPHOPグループ。バラード、R&B、エレクトロニックもこなし、すべてのアルバムの作詞作曲を自ら行っている。特にラッパーのハンヘ(写真・右)は現在『SHOW ME THE MONEY4』に出場中。高いラップスキルはもちろんだが、整った容姿で、ナムチンドル(=彼氏にしたいアイドル)ならぬ“ナムチンラッパー”として女性ファンが急増している。
Kアーティストの最大の強みは、自己プロデュースだ。Verbal Jintの携帯には数百曲のデモが録音されているという。アイドルが占拠していた韓国音楽業界は、いま、K-アーティストたちによって新時代を迎えている――。
(写真/BRAND NEW
MUSIC JAPAN)
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