テープカットを行う金城太一CEO(右から2人目)ら=8日、宜野湾市 画像を見る

 

個性的な広告で「安心価格」のホテル「Mr.KINJO」を運営するMr.KINJOグループ(沖縄県那覇市、金城太一代表)が事業開始3年あまりで急速に店舗数を増やしている。今月8日には31棟目となる普天間店が開業、現在1300室のオープン準備を進めるなど短期集中的に出店計画を進めている。同時に積極的な企業買収で多様な人材を確保し、ワイン販売や求人サイトにも参入するなど多角化も図っている。

 

不動産会社などで勤務していたという金城代表が「Mr.KINJO」をオープンさせたのは2015年4月。那覇市辻の1号店を皮切りに、年10店のペースで県内各地に立て続けに展開している。金城代表は「小規模のホテルなのでやろうと思えば誰でもできる。市場をつかむために一気に、慎重に、表立たないようにやっている」と説明した。現在も客室1300室分のホテルを沖縄県内各地で計画中で、離島での開店も準備している。

 

観光からビジネス、県民向けには運転代行代わりの宿泊など多様な用途を提案しており、店舗も多様化。ワインバーを併設した店舗も計画中で、同時にワインの販売会社カーブ・ド・チネンを買収しグループ企業化した。ワイン事業は今後、卸売りにとどまらずに小売りや輸入も視野に入れている。

 

積極的な企業買収により、県内で指摘されている人手不足にも陥っていない。逆に人材をうまく生かし、ホテルの建設や電設などもグループ企業が手掛ける。新設ホテルのオープニングイベントでは、CMなどに出演するホテル運営「MR」の下地ななえ社長やプロモーション会社の社員が出演するなど、多様な人材を束ねている。人材活用の経験を生かして8月には求人サイトを展開する予定だという。

 

金城代表は「企業に価値はなくても人がいればいける。うちは人手不足ではない。面白い人を選んでいる」と人材確保の必要性を強調した。

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