1月28日に『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)が放送され、ゲストにお笑いコンビ霜降り明星のせいや(26)が登場。昨年の「M-1グランプリ」で史上最年少王者となったせいやだが、高校時代に受けたいじめの体験談を再現ドラマで放送した。
高校入学初日に披露したギャグがスベり、いじめの的となったせいや。ストレスで脱毛症になるも、明るく振る舞い続ける日々を過ごしていた。いじめの一環で文化祭の劇制作を押し付けられるも、せいやが考えたコント劇は高い評価を集め大成功。その功績を讃える表彰式で「いじめを笑いで跳ね返したぞ!」と叫び、いじめに打ち勝った姿を紹介していた。このエピソードを見た他のゲストは、深い感動に包まれていた。
だが、この話には続きがある。放送終了後、せいやは自身のTwitterを更新。「スカッとジャパンでいじめのことを再現してもらってるんですが、テーマがテーマなので放送中言えなかった想いを綴ります」といじめへの思いを次のように綴っていた。
「いじめを跳ね返したみたいな美談をいじめられてる人にテレビで押し付ける気は1ミリもいなくて、学生時代にいじめでハゲた特殊な体験をしたので話した方が元気になってくれる方が1人でもいればいいなと思いました。いじめは空気で複雑でなくならないので、跳ね返すものでも闘うものでもないので誤魔化して自分の好きなことだけやった方がいいということを経験から学びました! それだけお願いします」
ひとえにいじめと言っても、状況や辛さは人それぞれ。実際に体験したせいやだからこそ、自身の体験談によって今悩む人がプレッシャーを受けることがないようメッセージを送ったのだ。
このせいやの言葉はたちまち拡散され、大きな反響を呼んでいる。ネット上では《戦うでも逃げるでもない選択を示してくれるせいやさんはかっこいい》《せいやさんのおかげで少し気持ちが楽になりました》と多くの人にエールを与えていた。
いじめに悩む人に「負けるな!戦え!」と強い言葉をかけるのは簡単だ。だが、その当人にとってはそんな簡単なことではない。だからこそ、誠実に向き合うせいやの言葉はその胸に届いたことだろう――。