四拝礼を行う祭主の尚猛さん(中央)や各御殿当主ら=31日、那覇市首里金城町の玉陵 画像を見る

 

琉球王国第二尚氏の歴代国王が葬られている沖縄県那覇市首里金城町の玉陵(たまうどぅん)で31日、金武御殿(ちんうどぅん)門中会による御清明(うしーみー)が執り行われた。第二尚氏直系24代の尚猛(たける)さん(35)が初めて祭主を務めた。尚家や金武御殿関係者、来賓、一般市民らが、ニワトリ、豚肉、まんじゅう、サトウキビなどが供えられた祭壇に向かい、伝統に従って線香をささげ、歴代の王を供養した。祭主と各御殿(分家)当主らが、正座・合掌・叩頭(こうとう)・起立を繰り返す「四拝礼」を行った後、親族、一般による焼香が行われた。火気厳禁のため、ろうそく、線香、紙銭(しせん)に火を付けずに進められた。

 

終了後にあいさつした猛さんは「これからも毎年祭主を続けていけたら光栄です」と述べ、協力者、参加者に感謝した。

 

金武御殿は第8代尚豊王の父・尚久を始祖とする一門で、廃藩置県後の玉陵の御清明を担ってきた。沖縄戦時を除き欠かさず行ってきたが昨年は実施できず、2年ぶりの開催となった。

 

引き続き、同山川町の金武御殿の墓所「本覺山陵(ふんかくさんりょう)」に移って金武御殿の御清明を執り行った。王国時代の宮廷音楽、御座楽(うざがく)が演奏される中、猛さんや一門、来賓が焼香を行った。

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