沖縄都市モノレール(ゆいレール、那覇市、美里義雅社長)は1日、浦添延長区間4・1キロでの営業を開始した。延長区間に新設された「てだこ浦西駅」「浦添前田駅」「経塚駅」「石嶺駅」の4駅で午前5時15分に「駅開き」を行い、てだこ浦西駅からの始発は午前5時39分に出発した。てだこ浦西駅や石嶺駅には早朝から多くの人が詰めかけた。てだこ浦西駅では延長区画開業記念のポストカードも配布された。
てだこ浦西駅で開かれた出発式では、沖縄都市モノレールの美里義雅社長が「ゆいレールの延長・開業により、定時、定速、安全、快適な移動手段が実現し、浦添市民のライフスタイルは大きく変化し、周辺では新たなまちづくりも勢いを増していくと思う。特にてだこ浦西駅は大きなポテンシャルを秘めている。本島中北部との交通結節拠点となり、地域の皆さん、観光客もこの駅を経由し、移動する、まさに沖縄の要となる地域になる。これからもゆいレールは、人とまち、人と人を結び、人に優しい公共交通機関として、てだこ浦西駅周辺のさらなるまちづくりに貢献していく」とあいさつした。
浦添市のてだこ浦西駅で先頭に並んだのは、那覇市の山川勇さん(55)。山川さんは2003年のゆいレール開業時も首里駅に一番乗りした。今回は9月29日の午後4時半から開業を待っていた。理由を問うと、「そこにてだこ浦西駅があったから」と言い、「絶対、1番を取りたかった」と話した。
通勤時間帯の午前7時半から同8時半ごろまでは、駅のホームや車内の混雑も目立った。モノレール社は1日の浦添延長区間での開業に合わせてダイヤを改正し、朝の通勤ラッシュ時に4分間隔で運行する時間を長くしたが、おもろまち駅では利用者が列車に乗りきれず、次の列車を待つ様子も見られた。
那覇市の会社員平良奈奈子さん(31)は午前8時20分ごろ、到着した那覇空港向けの列車の混雑ぶりを見て乗車を見送った。「いつもより混雑している感じだ。モノレールが浦添市まで延長された影響が出ているのだと思う」と話し、次の列車に乗り込んだ。
ゆいレールは2003年の開業。既存区間を合わせた総延長は17キロ、駅舎は全19駅となる。
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