【本部】沖縄県本部町大浜のもとぶかりゆし市場にあるパーラー「グルクン本舗」は9月28日、町産ヤギ肉を使った「ヤギカレー」の販売を始めた。消費が減っているヤギ肉の普及を図る新メニュー。島袋恵代表は「特有のにおいを抑えて、世代を問わず食されるカレーと組み合わせた。沖縄の特産ヤギ肉を観光客にも広めたい」と意気込む。
島袋代表はもとぶピージャー生産組合の一員。町が整備したヤギ生産団地で約80頭を飼育、店では育てた個体の肉でヤギ汁やヤギ刺しを提供している。
ヤギカレーは、海外で28年間のシェフ経験がある渡久地政幸店長を中心に開発した。肉を湯通ししてにおいの元の脂身を除去。肉や骨を4時間近く煮込んだだし汁を使い、こくのある味わいと肉のプルンとした軟らかい食感を引き出した。
同27日に町役場で開いた記者会見で、島袋代表は「ヤギ肉はにおいを克服すれば牛や豚と同様、幅広く食べてもらえる。ハンバーグやシチューにも挑戦したい」と語った。渡久地店長は「カレーは、ヤギ肉を捨てる部位なく活用している。人気メニューになってほしい」と力を込めた。平良武康町長は「ヤギ生産を町の産業の中核に据えている。カレーを通じてヤギ食が広まり、北海道のジンギスカンのような観光コンテンツになれば」と願った。
ヤギカレーは1杯700円(税込み)。10月10日までは特別価格500円(同)。
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