2019年の那覇港へのクルーズ船寄港回数が前年比7%増の260回となり、15年から18年まで4年連続で全国トップだった博多港(福岡)の229回を上回り、初めて全国最多となったことが分かった。
県内では石垣港が同38.3%増の148回(速報値)、平良港が同2.8%増の147回、中城湾港が同25%減の21回だった。4港の合計は速報値で576回となり、18年の528回を上回って過去最多となる。15年は県内全体で219回だったため、5年で2.6倍に増えた。
博多港や19年に220回で3位だった長崎港、108回で8位だった佐世保港(長崎)など九州地方の港の多くが減少した。一方で横浜港は同11.9%増の188回と増加、3位に入った。
クルーズ総合研究所(東京)によると、毎年大幅な成長を続けてきた中国のクルーズ市場に変化が生じ、ショートクルーズの海域が日本近海を中心とした北東アジアからベトナムやフィリピンなど台湾以南に広がったため、九州や四国、山陰などへの寄港回数は減少傾向にあるという。
同研究所の担当者は「沖縄は、中国から近く短い日程でも行きやすいという地理的な優位性がある。特に冬場は上海より北の港は海が荒れて発着できないため、出発港から近い沖縄に多くの人が訪れる。中国からオールシーズン行ける強みがある」と話した。
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