子や孫は参加を自粛し、少人数でお墓に手を合わせる家族=4日午前、那覇市の識名霊園(新里圭蔵撮影) 画像を見る

 

新型コロナウイルス感染症が拡大するさなかの4日、県や県医師会が実施に向け注意喚起していた清明祭(シーミー)シーズンを迎えた。各地では例年通り人々の姿があるが、参加人数は減らし、時間も短縮するなど、規模を縮小していた。多くの親族が集い先祖に祈りをささげるウチナーンチュにとって欠かせない一大行事もコロナが襲った。「とても残念」「ウサンデーしたかった」。県民も我慢の表情を浮かべた。

 

那覇市の識名霊園。同市小禄から訪れた眞喜屋猷二さん(65)と妻の春美さん(61)は2人で墓前に。「毎年、きょうだいや子どもたち20人ほどで集まり、にぎやかに重箱を並べ食事をしていた。楽しみにしていたが自粛した。とても残念」と寂しそうに話した。

 

糸満市内の霊園。八重瀬町から夫婦2人で訪れた金城俊雄さん(68)は妻の父が眠る墓を前に「本当はごちそうを広げてにぎやかに『ウサンデー』したかった。この状況だから仕方がない」と声を落とした。

 

名護市内の霊園を訪れていた会社員の宮城睦さん(46)=浦添市=は息子やおいと墓石の拭き掃除などをしていた。「例年以上に丁寧に掃除をしたい」と話した。

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