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新型コロナウイルス感染が県内で拡大する前後で、那覇空港と那覇市牧志駅周辺に滞在する人出を分析したところ、減少傾向にあった人出が2、3月の3連休は増加に転じていたことが9日までに分かった。3月20~22日の連休は県内で「移入例」が増加したきっかけになったと指摘されている。連休で入域観光客や県民の人出が増え、感染拡大に拍車を掛けた可能性が浮かび上がる。県内では9日まで9日連続で感染者がゼロとなったが、県は4月末からの大型連休中に8千人が県外から訪れたとして警戒感を強めており、県民に外出自粛を引き続き呼び掛けている。

 

調査は感染のクラスター対策で厚生労働省にビッグデータ情報などを提供する「Agoop(アグープ)」(東京)から詳細データの提供を受けて、分析した。対象となったのは沖縄都市モノレール那覇空港駅と牧志駅の半径500メートルのエリアで、1時間滞在した人を「1人」とカウントしている。アグープがスマホアプリの位置情報から得た1時間ごとの滞在人数を基に、平均化して日ごとの「平均人口」を割り出し、人出の傾向を探った。

 

牧志駅の調査は、那覇市の平和通りにある牧志第一公設市場周辺や市安里の栄町など飲食店や人通りの多いエリアを含んでいる。データによると、2~3月にかけて平日月曜日の平均人口は1万3千~同7千人だったのに対し、2月の3連休は1万8千~2万人、3月の3連休も1万8千人前後で推移していた。

 

那覇空港駅は航空便の減便や外出自粛などを受けて1月3日の平均人口の約1万4千人をピークに減少し、県が休業要請を出した4月22日は2350人となるなど、8割以上の減となった。一方、2月の3連休は1万人程度、3月の3連休は6千~7千人超が滞在しており、連休の前後と比較すると滞在人口が多い傾向がみられた。

 

県によると、3月の連休中の観光客増で感染者が紛れ込んだ可能性がある。さらに、3月後半の春休み期間中は沖縄を訪問する観光客や県外へ出掛ける県民が多くなったことで、4月5日以降に感染者が急増したとみられる。県は「人出や外出が増えると、2週間後に感染者が再び増える可能性がある」として、県民に外出自粛を呼び掛けている
(池田哲平)

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