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米国でも屈指の人気を誇るヨセミテ国立公園。かつてMac OSの名前にも採用された、世界で最も有名な公園の一つだ。この「ヨセミテ」の発音を、合衆国大統領が間違えるという一幕があった。

 

8月4日、国立公園の観光を促進する法案「Great American Outdoors Act」に署名し、アメリカの素晴らしい自然をアピールするスピーチを行ったトランプ大統領。その中で、ヨセミテ国立公園に言及したときのことだった。

 

ヨセミテの綴りは「Yosemite」であり、英語の発音は「ヨセミティー」が近い。しかし、トランプ大統領は原稿を目で追いながら一瞬言い淀み、「ヨーセマイ……ヨー、セマイト」と発音。セマイト(semite)は「ユダヤ人」を指し、図らずも「Yo Semite(よう、ユダヤ人)」という意味になってしまったのだ。

 

この言い間違いをきっかけに、国立ユダヤ系アメリカ人歴史博物館のミュージアムショップで販売されている「YO SEMITE」Tシャツが飛ぶように売れているという。セコイアの木のモチーフに、丸太で書かれた「YO SEMITE」の文字からわかるように、言うまでもなく「ヨセミテ」のパロディだ。ミュージアムのTwitterオフィシャルアカウントも「人気があるうちにゲットして!」と商魂たくましい。

 

先週、博物館がTシャツの売り上げを追跡し始めたところ、最初の30時間で7月の売り上げとほぼ同じ額を稼ぎ、そして1週間も経ずにTシャツだけでミュージアムショップ全体の過去3カ月分の売り上げを超えたという。

 

博物館の広報担当者、エミリー・オーガストさんは「“YO SEMITE”シャツは、ヨセミテがニュースになるといつも販売数が増えるので、ある程度の伸びは予想していましたが、これほどとは思いませんでした。前代未聞の注文数です」とCNNにコメントしている。

 

このTシャツをデザインしたユダヤ人アーティスト、サラ・レフトンさんは、ヨセミテ国立公園近くで行われたユダヤ人のサマーキャンプで図柄を考案したという。

 

価格は1枚26ドル(約2,700円)。残念ながら日本への発送はしてもらえないようだ。

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