琉球新報は2日までに、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている2021年度の新規学卒者の採用計画について、沖縄県内売上高上位企業など105社を対象にアンケートを実施した。回答を得た90社のうち13社が採用予定がないと回答し、このうち5社が新型コロナによる先行き不透明感や、企業説明会の中止に伴う志望者数の減少などが要因で採用を取りやめた。22年度以降の採用計画について「未定」や「検討中」、「見通しが立たない」とする企業は22社で、感染症の収束が不透明な中、企業の採用活動の考え方に慎重姿勢も出ている。
調査は8月11~31日に、東京商工リサーチの県内売上高ランキング上位100社と、ランキングに含まれない金融機関5社の合計105社を対象に実施した。90社が回答した。
採用しないと回答した13社のうち、8社は元々新卒採用を予定していない企業だった。
新型コロナの影響を要因の一つとして採用をしない予定と回答した5社は、日本トランスオーシャン航空、リウボウインダストリー、沖縄ヤマト運輸、南島酒販、沖縄東邦。理由として業績の悪化や先行きの不透明感、企業説明会の中止により学生の応募が少なかったことなどを挙げている。
21年度の新卒採用について77社が実施すると回答した。新卒採用人数を明らかにしている企業のうち、20年度より採用人数を「増やす」予定の企業は16社、「減らす」予定の企業は25社だった。「減らす」理由について、多くの企業は人員構成や経営計画に基づいて適宜判断しているとしており、新型コロナの影響を否定している。
ただ、薬正堂や沖縄医療生協は感染症の影響によって業績に影響が出ているとし、サンシャイングループは採用活動が停滞したと回答した。琉球新報社も採用人数を減らした。
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