感染症対策の第一人者として、コロナ禍のメディアにひっぱりだことなった白鴎大学教育学部教授・岡田晴恵さん。最近では新型コロナウイルスについてまんがで解説した『まんがで学ぶ!新型コロナ知る知るスクール』(著:岡田晴恵・まんが:山田せいこ/ポプラ社刊)を出版したばかりだ。本取材を行ったのは、感染が再び本格的に広がり始める前の10月末。今年多忙を極めた岡田さんの“プライベートな部分”を聞こうと、取材に伺った。
「バラやお花を育てるのが好きなんですが、今年は忙しくて睡眠3時間の日が続いて、お手入れができなかったんです。それでもお庭のバラがきれいに咲いてくれて、それを見つけて感動してしまって」
趣味を伺うと、そう話してくれた岡田さん。メークやファッションにも注目が集まったが、取材の日も柄物のワンピースが素敵だった。が、装いよりもなによりも記者がいちばん“乙女”を感じたのは、記者の持っていた猫柄のバッグを見るなり「かわいい猫!」と、目を輝かせた瞬間。
「私、猫が大好きなんです。保健所からNPOを通してもらった猫を2匹飼っています。わたしにはかけがえのない存在です。愛猫にそっくりな柄のセーターがあって、セールで半額だったから、色違いで2枚も買ってしまいました。このセーターは衣装用ではなく私がほしくて買ったのですが、報道ではない番組に出演したときは着ましたよ」
ここから、スマホに入った愛猫の写真を見せてくれながら、メロメロの猫トークに突入。ちなみにスマホケースも猫モチーフ。
「1匹は、2011年にNPOにもらいに行った“ぽこちゃん”。ちょうど地震で揺れているころでした。もう1匹はクロミ。うちに来たときはやせっぽちで2匹とも小さくて。クロミは小さいときに体力がなくて、肺炎や結膜炎も起こしてしまって、泣きながら背負って獣医さんに通いました。だんだん丈夫になって、今は大きくなって、部屋でいたずらばっかりしています。声が高いから女の子みたいで、クロミ。でも、男の子です。猫2匹が私を癒してくれて、本当にお互い幸せです。NPOの皆さんに感謝です」
ふだんはとても明るくて饒舌。特に猫の話になると、目尻をさげてとろけそうな表情でいろいろなエピソードを話してくれた。
「うちの子はね、(キャットフードの)“ちゅ~る”って言葉がわかっているんですよ。“ちゅ”と言っただけで、シッポを振って大喜び。でも破壊活動もしていて、人の顔を見ながら、壁紙をガリガリガリガリ(笑)。今年は留守が多かったからとくにすごかったかもしれない。でも、気にしません。うちの猫がしたことですから。癒してくれているから、そのくらいいいんです」
講義にテレビ出演にと忙しいなかでも、愛猫へのお世話を欠かさず、いたずらにも寛容で、その猫愛は半端じゃない。“一番幸せを感じるとき”を聞いてみても、即座に……。
「猫といるときですね。特に膝の上にスッと飛び乗ってくれたとき、その重みが何ともうれしい。パソコンで作業していて疲れてきたときに、うちの子はそっと前足をわたしの肩にのせて“にゃあ”って耳元で鳴くんです。“お疲れさま”って言ってくれてるようで。それでも続けて仕事をしていると、キーボードの上に乗っかってキーを押してしまって。これは、もうやめて休んで一緒に遊ぼう、って言ってくれてるんだなと(笑)。そんなコたちがいてくれて本当に助けられています」
明るく話してくれたが、新型コロナウイルスについて伺うと、途端に報道番組で見せる真面目な表情に戻る。
「年末年始は帰省する方もいるんじゃないかと思います。その場合、地方で感染が増えてしまう可能性が出てくるので、予防対策を万全にしてほしいですね。そのためには、新型コロナウイルスについての知識を深めて、その上で予防にあたっていただきたいと思います」