11月19日の国際男性デーにちなんで、琉球新報が実施した男性ジェンダー意識調査で、「悩みや弱音を吐けない」ことに生きづらさを感じるという回答が多数寄せられた。強さを「男らしさ」とする価値観が残る中、人に悩みを打ち明けにくい面が明らかになった。悩みを抱えた男性に、まずはつらい気持ちを吐き出してもらおうと、沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」が、電話で男性相談を開設している。
相談には週2日、男性相談員が電話で対応している。2020年度4月から10月末までの7カ月間で217件の相談が寄せられている。
相談内容は、例年パートナーとの関係や職場などの人間関係が多数だが、本年度は、不安や怒りなど心の問題や、DV(配偶者間の暴力)についての相談が増えている。DVは、19年度に8件だったが本年度は19件と倍増。「これはDVに当たるか」との相談や、男性側がDV被害を受けたケースが増えているという。
同センターは「コロナで自粛生活や在宅勤務となり、相談内容に生活の変化が影響している」と見ている。相談件数は増加傾向にあり、2015年度から18年度までは230~270件で推移し、19年度は合計343件となった。11年度に開設されて以降、相談機関として周知され、他県からの相談も寄せられているという。
「てぃるる」の男性相談は、日曜と月曜(年末年始と祝日の月曜を除く)の午前10時~午後4時。
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