夏場に自然災害などで品薄.高騰が続いていた野菜の価格が、11月後半から安値の傾向にある。レタス、キャベツ、ハクサイ、ダイコンの4品目は、前年の2~4割安の価格で推移する。例年12月中旬から出荷が始まる県産野菜が好天の影響で前倒しで入荷しており、県外産とかち合う形で供給が潤沢となっている。
新型コロナウイルス感染拡大で全国的に忘年会が減り、飲食店向けの鍋物野菜の需要が少なくなっていることも安値に拍車を掛けているという。
11月に沖縄協同青果に入荷した県産野菜は前年同月比の10%減、県外野菜は同1%増で例年並み。担当者は「決して入荷量が多いわけではないが、消費が鈍っているため、量販店だけではさばけない状況だ」と説明する。
11月の野菜1キロ当たりの市場価格は、レタスが前年同月比44.5%安の76円、ハクサイは同16.8%安の64円、ダイコンは同25.7%安の75円だった。キャベツも例年に比べ3割安の50~60円だった。
11月後半は特に安値で、レタスが22円、キャベツとダイコンが40円台になる日もあった。安値は12月中旬まで続く見込み。沖縄協同青果の担当者は「野菜がたくさん食べられる機会だ。どんどん食べて消費してほしい」と呼び掛けた。
量販店の店頭価格は、サンエーでは例年レタス1玉198円のところ現在は158円の価格を付け、ダイコンは1本200円台後半のところ198円で販売する。担当者は「九州産や関東産の出回りがいい状況だ。価格が低い分、商品の陳列幅を広げるよう工夫する」と話す。
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