全国知事会は20日、新型コロナウイルス緊急対策本部のウェブ会議を開き、政府が観光需要喚起策「Go To トラベル」などの全国一斉停止(12月28日~2021年1月11日まで)を決めたことに対する対応などについて協議した。県庁から参加した沖縄県の玉城デニー知事は事業停止で影響を受けている関連事業者への経済対策の拡充を要望し、国によるキャンセル料の補償を現行の50%から割合を引き上げてほしいと求めた。玉城知事は「経済界からは100%補償を望む声もあり、ぜひ補償割合を引き上げていただきたい」と述べ、全国知事会を通して国に要望するよう求めた。
このほか、玉城知事は(1)補償の対象とならない小売業、飲食業、レンタカー会社などの関連産業に対する支援(2)雇用調整助成金の延長と貸付制度の拡充(3)事業再開後の「トラベル」補助率引き上げと期間延長(4)対象にビジネス旅行を追加して日数制限を緩和することで「ワーケーション」を適用可能にする(5)旅行前のPCR検査での国の費用負担-の5点について、国に求めるよう全国知事会に要望した。
玉城知事は沖縄県の医療提供体制は「コロナ病床(占有率)約6割、一般病床が9割以上で大変厳しい」と説明。トラベル事業の停止で「観光は沖縄県の主要産業であり、宿泊業はじめ飲食業小売業農林水産業などさまざまな業種における影響を危惧している」と国の支援を求めた。
全国知事会は政府への緊急提言をまとめ、事業停止期間を1月12日以降も延長するかどうかについて、事業者や利用者の混乱を避けるため、政府に早期の判断を求める。
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