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コロナ禍で家計が大きく痛むなか、ただやみくもにお金を貯めようと思っても、なかなかうまくはいかない。家計の“見える化”と固定費を見直して、来年こそ貯金への第一歩を踏み出そうーー!

 

「収入の多寡にかかわらず言えることですが、入ってきたお金を使い『残ったら貯蓄する』では、貯蓄は進みません。人間というのは、お金があったらあっただけ使ってしまうもの。ですから、貯蓄は給料日の直後に別口座に移すなど『先取り貯蓄』が鉄則です。先取りした貯蓄は“なかったもの”として、貯蓄後に残ったお金が使える限度額。逆に言えば、この範囲なら使い切っても大丈夫です」

 

こう語るのはマネーコンサルタントの頼藤太希さん。貯蓄とは、自分の収入を少し取り分けて、それを積み上げていくこと。そのための適切な方法をとれば、どんな額の収入の人でもお金を貯められるそう。

 

家計の大づかみな収支のバランスについて、頼藤さんは、「まずは自分のお金の使い方、支出の傾向を知ること」が欠かせないという。そのためには家計簿をつけることが必要だとわかってはいるが、手書きだと面倒だし、家計簿アプリは難しそう……。

 

「家計簿アプリは設定が難しいとよく聞きますが、わたしがおすすめしているのが『おカネレコ』です。これもアプリですが口座連携などは不要。費目を選び金額を入力するだけ。自動で集計され円グラフができるので、支出の傾向がよくわかります」(頼藤さん・以下同)

 

支出を可視化すると、自分の使いグセが見えてくるので、節約のための対策も立てやすい。

 

節約のターゲットはそれぞれだが、固定費から削っていくのがおすすめだという。固定費は一度見直せば、その後は勝手に節約効果が長続きするからだ。そこで頼藤さんが、すぐに取り組みたい固定費の改善ポイントを教えてくれた。

 

【1】格安スマホへの乗り換えに着手

 

「まず手をつけたいのがスマホの乗り換えです。大手キャリアも’19年以降の契約では乗り換え時の違約金が安くなっています。ウェブでの手続きが難しい人は、楽天モバイルや格安スマホでも、店舗のあるワイモバイルやUQモバイルなどを選ぶとよいでしょう」

 

’21年から2年縛りが廃止され、違約金は不要の傾向に。格安スマホへの乗り換えで月5,000円節約できる人も。

 

【2】不要な生命保険の洗い出し

 

「次は保険。『ここまでがんばって掛けたのに』と解約しづらいものですが、子どもの独立後に大きな死亡保障は不要です」

 

子どもが独立すれば、大きな死亡保障は不要。葬式代だけ確保して解約し、浮いた保険料を老後資金にあてよう。

 

【3】電気とガスは迷わず一本化

 

電力とガスの自由化で割安プランが登場。迷ったら、電気とガスをセット契約するだけでも節約につながる。

 

「新しい電力会社のほうが安いといわれても、不安な人もいますよね。そんな場合は、いま契約中の電力会社かガス会社のどちらかで、電気とガスのセット契約に変えると、いまより安くなりますよ」

 

貯蓄に回すために、まずは暮らしの中にある無駄な出費の改善を。

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