1月25日、新型コロナウイルスの感染者数が全国で6万1,432人報告され、過去最多を記録。大阪府では8,612人、東京都では1万2,813人が報告され、各地でも過去最多となる感染者数を更新している。
大阪府では警戒レベルを3つの色で示す独自基準「大阪モデル」を設けており、これまでは「黄色」だった。だが24日に病床使用率が50%を上回り、約4カ月ぶりに非常事態である「赤色」の基準に達した。各メディアによれば、大阪のシンボル「通天閣」も赤くライトアップされたという。
しかし東京都では、新型コロナの警戒を呼びかけるために都庁舎とレインボーブリッジを赤く点灯させる「東京アラート」は発動されていない様子だ。
「初めて発動されたのは’20年6月2日で、この日に報告された感染者数は34人でした。早期に警戒情報を出すことで、感染の再拡大を防ぐ狙いがあったといいます。アラートの発動基準として、『週平均で新規陽性者数が1日あたり20人以上』『感染経路不明者の割合が50%以上』などの指標が設けられていました。小池百合子都知事(69)はアラート発動直後の会見で、『感染状況を都民の皆さんに的確に知ってもらうためのものです』と説明していました」(全国紙記者)
現在、東京都ではすでに1万人を超えるなど新規感染者が急増しているが、「東京アラート」は発動されないのだろうか? SNS上では疑問視する声が上がっている。
《東京アラートってもう出ないの?》
《今こそ東京アラートを発動すべきだと思う》
《10,000人超えても「東京アラート」は発動されないんだなぁ》
そこで1月25日、東京都へ問い合わせてみた。担当者によれば、「2020年の第1波が到来した後に、『東京アラート』という形で警戒を呼びかけるお知らせをさせて頂きました。今は運用していません」とのこと。「東京アラート」が発動された期間は、’20年6月2日~11日までだったという。
そして運用を取りやめた理由については、次のように回答があった。
「運用以降、色々な形でコロナ対策を強化してきました。毎週木曜日に実施されるモニタリング会議では、様々な感染状況や医療提供体制の逼迫状況などを分析して、専門家からコメントを頂いています。そこでも感染状況と医療提供体制の逼迫状況の評価を行い、それに基づいて毎週知事から状況報告をさせて頂いています。対策が進んできた中で、色々なツールを使って都民の皆さまに呼びかけをさせて頂いております」
また「東京アラート」は“効果がない”という理由での取り止めではないといい、今後、再び発動される可能性については「何とも申し上げられません」との回答だった。わずか1週間余りの発動だったが、多くの都民に強いインパクトを与えていたようだ。