95年『第4回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭』で審査員特別賞を受賞した東海林毅氏 画像を見る

「『同性婚を認めない』という結果ありきにしか見えません。国の主張は論理的に破綻しています」

 

こう語るのは、映画監督の東海林毅氏(47)だ。

 

現在、5つの都市で同性婚をめぐる裁判が行われている。’19年2月に札幌や東京、名古屋や大阪で一斉に原告側が提訴した後、福岡でも裁判がスタート。3年もの年月をかけて原告側は「同性同士の結婚が認められないのは婚姻の自由を保障した憲法24条などに反する」とし、性別に関係なく結婚できるよう国に求めている。

 

いっぽう国側は「結婚は伝統的に子どもを産み育てるためのものなので、同性同士は想定されていない」としてきた。また2月9日の東京地裁での口頭弁論で、国側は次のように主張した。

 

・婚姻の目的は“自然生殖可能性”のある関係性の保護
・同性カップルは婚姻している異性カップルと同等の社会的承認を得ていない

 

すると国の主張に対して、ネットには《「婚姻の目的は自然生殖」の理論によれば、高齢夫婦は強制的に離婚させないといけないはずですよね?》《「社会的承認」を先にもってきていては差別やマイノリティーの問題は解決しない》《さすがに国がこれ言ってるのはやばい気がするな…》と、驚く声が。

 

また『東京新聞』によると、「こうした国の主張こそが差別や偏見を助長する」と原告側はコメントしたという。

 

そして、5月に開催される同性婚をテーマにした映画祭『レインボーマリッジ・フィルムフェスティバル』の実行委員長を務める東海林氏も国側の主張を疑問視しており、こう反論する。

 

「異性カップルは子供を産まなくても結婚が認められるのに、同性婚の話になると『生殖可能性がないから婚姻は認められない』っておかしいですよね。そもそも婚姻の話に生殖の話を持ち出すことに違和感を覚えます。

 

また『社会的承認を得ていない』と言いますが、’15年から始まったパートナーシップ制度は現在150以上の自治体で施行されていて、もうすぐ日本の人口の半分をカバーすることになります。それでも『社会的承認を得ていない』というなら、『どうすれば社会的承認を得たことになるのか』を明確にすべきです」

 

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出典元:

WEB女性自身

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