庶民の生活を圧迫する物価の上昇。賃金の伸びは物価の上げ幅に追いつかず、10月6日に発表された8月の実質賃金は昨年同月と比べ2.5%減少し、17カ月連続のマイナスに。そんななか、岸田文雄首相(66)ののんきぶりに、多くの人が呆れかえっている。
10月16日、岸田首相は東京・江東区内のスーパーマーケットを視察に訪れた。FNNプライムオンラインによると、岸田首相は総理になる前は息子とスーパーに行くこともあったといい、野菜や肉のコーナーを視察。「確かに高くなっている」と述べたという。
その後の記者会見では、「確かに物価、肉ですとか、野菜ですとか、この価格は上がっている」とし、価格が上がっている理由についても説明受けたとコメント。「特に野菜などは、今年の夏、大変気温が高かった、暑い夏が野菜には価格高騰に大きく影響しているなどという説明を伺いました。確かに、価格は上がっているわけですが、その理由、物によって、背景によって、随分様々な理由があるのだと、そんなお話も聞かせていただきました」と感想を述べた。
続いて、「今月にも取りまとめる経済対策は、まずは物価高から国民生活を守る、これを第1の柱にしたいと考えています」と物価高から国民を守ると宣言したのだ。
しかし、このニュースに対しSNS上では“今更すぎる”と反発の声が相次いだ。
《岸田首相、今まで庶民が散々苦しいって訴えてたのに何を見てきたの?もっと早くに庶民の目線で現場を確認して庶民のために動いていればこんなにバッシングされることもなかっただろうに……》
《遅過ぎるし白々しいし今更感がハンパない》
《やっと気づいたの?岸田首相が就任してから2年はずっと高いよ》
《スーパーなんて久々に行ったんじゃない?絶対前の値段なんて知らんやろ。庶民の手取りとかも知らないくせに》
「9月29日に発表された、東京都区部2023年9月分の消費者物価指数の速報値では、食料品が前年同月に比べ8.8%の上昇となりました。家計の悩みの種となっている食品の値上がりですが、この上昇は今に始まったものではなく’21年から続くもの。
国民が2年にわたって、“物価上昇がつらい”と訴えてきたなかで、やっとスーパーを訪れて『確かに高い』と発言しても『庶民の暮らしぶりに目を向けてくれてありがとう!』とはならないでしょう。
実際に、SNSでは『遅い』と落胆する声が多く見受けられます。また、近々衆議院の解散総選挙が行われるとのうわさもあり、スーパー視察は選挙対策の“パフォーマンス”ではないかと指摘する声もあがりました」(政治部記者)
16日に明らかになった自民党の経済対策案では、物価高対策を最優先課題に掲げ、低所得世帯向けの給付金やガソリン価格の高騰を抑える補の継続などを盛り込むという。今からでもスーパー視察が、政策に活かされるとよいのだがーー。