5月18日、フジテレビ系で放送された漫才賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント』。結成19年目のコンビ・ガクテンソクが優勝して話題を集めた、祝福が相次いだ。しかし、そんななか番組中に放送されたた“あるCM”が物議を醸している。
そのCMとは、中国の激安ECサイト「Temu(テム)」と『THE SECOND』のコラボCM。「THE W2023」で優勝したお笑いコンビ・紅しょうがが登場し、Temuで販売しているアイテムを漫才風に紹介するというもの。そこで紹介されたワイヤレスイヤホンは税込100円、テントは税込300円と格安の値段だ。
しかしこのCMに対し、SNS上では疑問の声が相次いでおり……。
《Temuってやばいサイトじゃなかったっけ…?こんな大々的にCMしていいもんなんか?》
《TEMUってヤバいイメージしかないけどSECONDのスポンサーになってて地上波でCMやるんや…》
《スポンサーのTemuって最近発がん性物質で話題になったとこかえ?良い評判聞かないけど安全なとこなんかえ?》
社会部記者は言う。
「Temuは23年7月に日本に進出したECサイトで、家電、ファッションアイテム、日用品などジャンルを問わずさまざまな商品を販売しています。どの商品も格安で、90パーセントオフなどのクーポンが頻繁に配付されるのも特徴です。中国国内ではアリババなどに次ぐ企業規模だといい、日本のアップルでのアプリダウンロードランキングも現在1位と、徐々に知名度を上げています」
いっぽうで、Temuをめぐってはいくつかの問題が指摘されている。
「23年、アメリカ議会の『米中経済安全保障再考委員会』が、新疆ウイグル自治区での人強制労働防止法違反やクレジットカードを介した情報漏洩が懸念されるとし、『問題企業のひとつ』と指摘しています。
さらに今年4月には韓国の仁川本部税関が、Temuが販売する製品48個から基準値の最大700倍もの発がん物質が検出したと報じています」(前出・社会部記者)
問題視されている企業のCMが全国ネットで放送されるという事態。実は4月にも“大人気番組”にTemuが登場して波紋を呼んだ。
「4月6日に放送された『オールスター感謝祭』(TBS系)で、出演者がTemuの商品を紹介する場面があり、その際もネット上では今回と同様の指摘があがっていました」(前出・社会部記者)
4月、『FLASH』の取材に対し、Temuの安さの理由を同社の広報担当者は次のように答えている。
「本来は中国製品が日本の消費者に届くまでにかかる倉庫の保管料や配送などのコスト、メーカーや卸業者への手数料を、Temuはすべてカットしているのです」
地上波での宣伝でさらに拡大しそうなTemu。果たしてAmazonを脅かす存在となりうるかーー。