《NHK紅白歌合戦、観させて頂きました。とても良い席で沢山の素敵なアーティストの生歌唱を観られる事は一生に一度なので、目に焼き付けていたら終わっていました。素敵な機会を頂き感謝しています》
1月1日、自身のインスタグラムにこう綴ったのは、俳優の横浜流星(28)。
‘24年の大みそかに行われた『第75回NHK紅白歌合戦』に審査員として出演していた横浜は現在、1月5日にスタートしたNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢(つたじゅうえいがのゆめ)噺(ばなし)』で主人公・蔦屋重三郎を演じている。
NHKドラマは初めての出演となる横浜。本作への意気込みは、並々ならぬものがあるようだ。
「横浜さんは以前から、非常にストイックな人柄で知られています。ある映画の顔合わせ当日に急遽リハーサルになった時にも、横浜さんはすでにセリフを完璧に暗記していたといいます。
本作でも役作りのために、重三郎の故郷を訪れたほか、大量の史料を読み漁っているそう。以前に蔦屋重三郎を演じた経験がある阿部寛さんなど、先輩俳優からも演技の秘訣を学んでいるそうです」(芸能プロ関係者)
そんな横浜がとりわけ慕っている先輩が、’23年にボクシング映画『春に散る』の師弟役でW主演を務めた佐藤浩市(64)だという。
「本作で佐藤さんは、共演者に対して的確な演技のアドバイスを行うだけでなく、全体を俯瞰して時に厳しく声をかけるなど、現場の士気を高めることに徹していたそうなのです。
それ以来、横浜さんは佐藤さんを“師匠”として慕っているそうで、試写会でも《何度も救われました。浩市さんに出会えて良かった!》と感謝を伝えており、佐藤さんの方も、公私にわたって横浜さんを可愛がっているそうです」(前出・芸能プロ関係者)
大河にも過去に5回の出演歴をもつ大先輩である佐藤。対談でも《もっと視野を広く持たなければ》と現場での悩みを明かした横浜に対して、若いうちは“肉食獣の目線”を持っていることが大事と優しくアドバイスしていた。
《俺ぐらいの歳になると、全方位に注意する“草食獣の目線”になっちゃうけど、俺も若い頃は、周りなんか全然見えてなかった。(略)だから今はまだ、そのままでいいと思うよ》(『キネマ旬報』?23年8月)
佐藤には、そんな若い頃に培った独自の演技論があるそうだ。佐藤を知る芸能関係者が明かす。
「彼はお酒が入ると演技について熱く語ることがあり“映像役者は出したうんこを人にずっと見られ続けるようなものだ”と口癖のように語っていました。
舞台は演じたら、その場で終わりだけれど、映像は何度も見られるものだから、失敗もあらわになるし、残ってしまう。撮影にのぞむには、自分のうんこを何度でも曝けだせるぐらいの覚悟が必要なんだ、と。佐藤さんは、自身を映像役者と位置付けており、その信念から舞台にはほとんど出演したことがないのです。
佐藤さんとしては、横浜さんにもそれくらいの気概を持って映像作品にのぞんでほしいと考えているのではないでしょうか」
師匠の“べらぼう指南”を胸に、横浜は“曝けだす”演技で見る者を楽しませてくれるだろう――。