「第9回アフリカ開発会議」に出席した各国首脳夫妻らを招いて茶会を開催された天皇皇后両陛下(写真:JMPA・2025年8月22日) 画像を見る

パチン! パチン! 皇居・宮殿、春秋の間に響いたのは、悠仁さまが被られた燕尾纓の冠を固定する掛緒に和ばさみが入れられる音だった――。

 

皇室担当記者はこう語る。

 

「9月6日、悠仁さまの19歳のお誕生日に成年式が行われました。中心的儀式『加冠の儀』など、奈良時代から伝わる古式ゆかしい式に、感慨を覚えた国民も多いのではないでしょうか。40年ぶりの成年式が滞りなく終えられたことは非常に喜ばしいことですが、随所で“国民世論の分断”が、垣間見えてもいました。

 

その象徴ともいえるのが、6日夜に帝国ホテルで開催された内宴に関するSNS上でのコメントだったと思います」

 

内宴には天皇皇后両陛下をはじめとした皇室の方々やご親族が参加された。皇室担当記者が続ける。

 

「皇室の方々が一堂に会する場となりましたが、ご高齢の常陸宮さまはご欠席、また翌日7日に新潟県で『防災推進国民大会2025』に臨まれるため、当日の夕方には新幹線で移動しなければならなかった愛子さまも欠席されました。

 

内宴は、あくまでも秋篠宮ご夫妻が主催する私的な夕食会という位置づけであり、愛子さまはご公務を優先されたに過ぎないわけですが、SNS上では、さまざまな発信がありました。

 

秋篠宮家に批判的な人々によれば、“ご公務は前々から決まっていたのだから、愛子さまに出席していただきたいのであれば、内宴は別の日に開催すべきだったのでは”といった意見でした。

 

いっぽう秋篠宮家を支持する人々からは、“内宴に出席しなくていいように、愛子さまが急にご公務の予定を入れたのではないか”と臆測する声まで上がっていたのです」

 

あたかも愛子さまと皇嗣家が優劣を競うことを煽りたてるようなネット上の投稿は、これまでも数多く散見されてきた。

 

「8月22日、『第9回アフリカ開発会議』に出席した各国の首脳たちを招いての宮中茶会が開催されました。

 

首脳たちが一列に並ばれた皇室の方々に挨拶をする際、紀子さまのすぐ後ろが愛子さまだったのです。ご身位としては正しいのですが、“なぜ愛子さまが、紀子さまの後ろなのか納得できない”という意見も多かったのです」(前出・皇室担当記者)

 

天皇家の長女として、ご公務や日本赤十字社の勤務に励まれ、日に日に輝きを増されている愛子さま。そして皇嗣家の長男であり、現行の皇室典範では、皇位継承順位第2位の悠仁さま。このお二方をとりまく状況について、宮内庁関係者はこう話す。

 

「愛子さまが学習院大学を卒業され、公の場にお出ましになる機会が着実に増えていることで、女性天皇や女系天皇を認めるべきではという声も高まっています。

 

かたや男系継承という皇室の長い伝統を守りたい保守的な人々にとっては、悠仁さまの将来のご即位は動かしがたい“決定事項”であり、両派の意見は相いれず、溝は深まるばかりなのです」

 

静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも次のように語る。

 

「女性天皇・女系天皇の容認を求める多くの国民の声を無視し、自民党をはじめとする保守派が頑なに男系男子による皇位継承を求め続ける限り、国会の議論は停滞し、国民世論の分断は収まらないでしょう。

 

またこの問題は、ひいては宮内庁はもとより、皇室自体の分断を招きかねないと思います。 成年式を終えられた悠仁さまは、学業を優先されるとはいえ、公の場へのお出ましは増えていきます。それにつれてご公務や祭祀への姿勢などについて、愛子さまと悠仁さまが比較される機会も増え、分断は加速していくことでしょう」

 

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