下地幹郎氏(写真:共同通信) 画像を見る

2026年9月13日に実施される沖縄県知事選挙をめぐり、早くも“情報戦”が始まっているようだ。

 

県知事選は、米軍辺野古基地建設に反対するオール沖縄が推す現職の玉城デニー知事と、自民党と地元経済界が推す元那覇市副市長の古謝(こしゃ)玄太氏の一騎打ちになるとみられている。玉城知事は2018年に初当選し、3選目を目指している。

 

ところが、6月18日付の地元紙「沖縄タイムス」は、元郵政民営化担当相で沖縄ファースト政策研究所の下地幹郎所長が立候補する意向であることを報じた。

 

政治部記者が言う。

 

「下地氏は1996年の衆院選に自民党公認で沖縄1区から出馬し、比例九州ブロックで復活、初当選しました。一度落選した後の2005年には自民党を離党し、同年の衆院選で民主党の推薦を受け、無所属で3回目の当選。2012年には野田佳彦第3次改造内閣において、国民新党の幹事長として、郵政民営化担当相などに任命され、初入閣。衆院選には計6回当選しています。沖縄県知事選には2014年と2022年に立候補しましたが、いずれも落選しており、現在は久米島オーシャンジェット社の会長も務めています」

 

そして、下地氏出馬をめぐり驚くべき情報が出回っているようだ。県の政界関係者は「下地氏出馬の裏には小沢一郎氏が暗躍しているとも地元では囁かれています」と話すのだ。

 

小沢氏は、故・田中角栄元首相の“秘蔵っ子”と呼ばれ、自治大臣、内閣官房副長官、自民党幹事長などを歴任。自民党を離党後は、新進党党首、自由党党首、民主党代表などをつとめた衆院議員19回当選の超ベテランだが、2026年2月の衆院選では、中道改革連合候補として出馬したが比例復活もかなわず、落選している。

 

「小沢氏の暗躍」とはどういうことなのか。同関係者が続ける。

 

「現職の玉城氏は当初は優勢とみられていましたが、辺野古沖の転覆事故などの影響で応援団であるオール沖縄への風当たりが強まり、3選に向けて雲行きが怪しくなっています。小沢氏と玉城氏は師弟関係にありますから、小沢氏が玉城氏のために下地氏に出馬をお願いし、古謝陣営の保守票を分断させることで、玉城氏を選挙に勝たせるよう画策しているという話が流れているのです。いわば“2馬力選挙”をやろうとしているのではないか、というのです。小沢氏が下地氏に『金も用意するなどと言って、口説いたようだ』という噂話も出ています」

 

6月9日夜、都内で開かれた玉城知事を励ます会には、旧民主党時代の同僚議員や共産党の田村智子委員長、社民党の福島瑞穂党首に交じり、小沢氏も出席している。

 

本誌は事実関係を確認するために小沢事務所に取材を申し込んだ。すると、小沢氏は事務所を通じて「下地氏とは政治的にも人間的にも関係がありませんので、すべてあり得ない話で、まったくの事実無根です」と全面否定のコメントを寄せた。

 

一方の下地氏にも取材を申し込むとまず、電話でこう話した。

 

「まず、小沢さんは私との関係が深くないので、そんなことを(小沢さんが)言ってくることはないね。2つ目に、4年前の知事選でデニーさんが勝った最大の背景は、無党派層(からの得票)が6割近くあったんですね。だけど、僕が知事選に出ると、そのデニーさんに入った票が僕に獲られるんですよ。だから、僕が保守票を食って、デニーさんが強くなるという構図は、方程式として成り立たない状況にあると思ったほうがいいでしょう」

 

つまり、地元政界関係者が話した“2馬力選挙”で保守票を分断させる作戦は成り立たないと説明する。さらに、下地氏は衆院選沖縄1区での獲得票数を例にあげ、方程式が成り立たない理由について、こう続ける。

 

「僕は2026年の衆院選には出馬しませんでしたが、毎回約3万票を獲ります(※2024年10月の衆院選は無所属で出馬し、29615票で落選。2021年10月の衆院選も無所属で出馬し、29827票で落選)。

 

自民党の國場幸之助衆院議員は、5万票は獲るんだけど、うち2万票は創価学会票で、残り約3万票は医師会とか建設業界とか団体から獲る票です(※國場氏は2026年衆院選では58808票で当選。2024年衆院選では42104票で比例復活当選。2021年衆院選では54532票で比例復活当選)。

 

僕も國場さんの団体票と同様、3万票くらい獲るんです。だけど、僕が出なかった2026年の衆院選で國場さんは、日本共産党の赤嶺政賢候補に4000票差で勝ちましたが、僕が出なかった分の票を上積みできていません。もし、僕の票が保守票だというなら、國場さんは8万票くらい獲っているはずです。だから、僕の3万票が必ずしも保守というわけではないことが2026年の衆院選で実証されているわけです。つまり、僕が出馬しても古謝玄太氏の票を食うという話にはならないんです。小沢さんに頼まれたとかいう話は事実ではないですし、そもそもそういう方程式は成り立ちません」

 

6月17日、那覇市で記者団の取材に対し、「私はもう出ません。第三極を探している。私以上にいい人がいることをまず前提としたい」と出馬を否定した下地氏。

 

しかし、下地氏の出馬については、いまだに地元ではその可能性を疑う声が消えていないようで、前出の地元政界関係者も「7月中旬に出馬表明するのではないか」と話す。

 

その点もあらためて、下地氏に確認すると「妄想力豊かな人がいろんなシナリオを書いていますね。まあ、妄想は自由だから。でも、出馬はしません」と断言した。

 

前出の政治部記者が言う。

 

「玉城知事を支援すると思われていた沖縄県の中道改革連合は割れています。沖縄2区と3区の総支部長は6月14日に玉城氏を支援すると表明しましたが、公明党沖縄県本部は古謝氏を推薦する方向で調整しており、支援体制も混とんとしている状況です。一方の自民党は2026年の衆院選で初めて沖縄県の全4選挙区を制覇し、県知事選を『大政治決戦』と位置付け、12年ぶりの保守県政への転換に鼻息が荒い。沖縄県知事選をめぐっては、今後も虚実入り交じる情報が出てくるような気がします」

 

投開票まで“情報戦”は激しさを増していきそうだ。

 

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出典元:

WEB女性自身

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