8月21日、高市早苗首相が、歴史に名を残すイギリスの宰相の至言や中国の思想書『論語』の一節を自身のXにつづり、永田町で驚きの声が広がった。
その投稿は、《「好かれることを目的にしたら、取るべき決断が取れなくなる」。 私が尊敬しているマーガレット・サッチャー元英国首相の言葉です》で始まり、《『政権公約』の実現に向けて全力を尽くしている最中です》としたうえで《しかし、「民、信無くんば立たず」(『論語』)です。 国民の皆様の信頼が無ければ、国や政治は成り立ちません》と続いた。
「先の国会で、『自民党総裁選や衆院選における中傷動画疑惑』や『暗号資産のサナエトークンへの関与疑惑』などが追及され、さらには消費税減税をめぐる党内のドタバタで、指導力に疑問符がつきました。
そうしたことも影響して、直近の報道各社の世論調査で、内閣支持率は下降しています。高市政権はSNSの支持率頼みが大きいこともあり、世間の不信を払拭するため、改めてSNSで国民の理解を得ようとしたようです」(政治部記者)
だが、この「長文投稿」、Xに《一国の首相がSNSでグダグダと見苦しいな》《なぜXで?会見してくださいよ。用意された原稿ではなくてね。あなたの言葉で》など批判の声が集中するという、皮肉な結果になった。
「高市首相は、直近の政権に比べ、ぶら下がり会見回数はおよそ半分です。そのため、国民にもフラストレーションが溜まっているのかもしれません。しかも、『幹事社の質問しか受け付けない』『フリーの質問もあらかじめ内容を提出させる』など “縛り” が多いので、出来レースという批判もあります。
内閣記者会が、2026年6月、会見回数を増やすことや質問数の制限を取りやめるよう首相側に申し入れましたが、改善の兆しはありません」(前出・政治部記者)
高市首相が記者会見を避ける理由を、政治アナリストの伊藤惇夫氏は
「高市首相は首相就任早々の2025年11月、衆院予算委員会で、当時の立憲民主党・岡田克也氏の質問に『台湾有事は(日本の)存立危機事態になりうる』と答弁、日中関係が冷え込む一因になりました。
そのため、記者から想定外の質問が飛んでくる記者会見は避けて、自身の主張を一方的に伝えられるSNSでの発信に重点を置くようになったのでしょう」
とみる。だが、実業家の「ひろゆき」こと西村博之氏が8月21日、自身のXに《高市氏の9日間で1億回の再生数は、歴代1位です》などと苦言を呈したように、変わらずSNSでの注目度は高い。今回の投稿も、8月22日14時現在で888万のインプレッション(表示数)が記録されている。
まさに「インフルエンサー首相」なのだが、やはり多くの国民は表情などが印象に残りやすい記者会見を望んでいるのではないか。
画像ページ >【写真あり】高市首相の頭をよくみると(他3枚)(他3枚)
