高市早苗首相(65)は、Xの個人アカウントから、政府の政策や自身の政治姿勢について積極的な発信を続けている。
8月14日には、《高市内閣では、国民の皆様が直面されている「物価高」への対応に最優先で取り組んできました》と始まる“物価高対策”について5連投。
その後も毎日、数回にわたって更新を続け、《地域の平和と安定のため、「経済安全保障分野」の施策を併せて強化していく》《「食料自給率」の向上を実現します》など、政府の政策やその進捗を説明する投稿が並ぶ。
報道によると、首相のXへの投稿は、昨年10月の就任から今年7月末までで600件を超えたという。
プロフィールには《※総理在任中の投稿は、一部広報スタッフによるものを含みます》との記載があるが、これだけ政府の政策について発信しながら、あくまで「個人アカウント」なのだろうか。
■<政府としてお答えする立場にない>
高市首相がXに書いた内容は“政府の公式見解”なのか、それとも“高市早苗氏個人”の発信なのか――。その曖昧さをめぐっては、SNS上で疑問の声が上がり、メディアでも問題点が指摘されている。
この問題を国会で取り上げたのが、立憲民主党の石垣のりこ参議院議員(52)だ。
石垣議員は7月13日、高市首相らが個人のSNSアカウントから政府に関する情報を発信していることについて、質問主意書を提出した。
なぜ、問題視したのか。石垣議員はこう話す。
「政府の要職にある方がSNSを通じて発信する場合、公私の区別というのは非常につきづらいものだと思います。SNSを使うこと自体は、もちろん問題はありません。ただ、本来であれば、まず国会できちんと説明責任を果たす。あるいは記者会見など、記録が残る公的な場で説明するべきだと思うんです」
質問主意書では、〈高市首相の投稿を政府の公式な説明・見解と位置づけているのか〉〈行政機関が内容を事実確認しているのか〉〈その過程で作成されたメールやチャット、修正文案などは行政文書として保存されているのか〉、さらに〈誤った情報によって国民に損害が生じた場合、国は責任を負うのか〉〈政府の公式アカウントを取得する考えはあるのか〉など6項目を問うた。
これに対し、7月24日に閣議決定された政府の答弁書は、高市首相のXについて<政府において運用しているSNSのアカウントからの投稿ではない>と説明。投稿の内容や評価については<政府としてお答えする立場にない>とした。
投稿に関係するメールやチャットなどが行政文書として保存されているのかについても、個別の文書を特定しなければ答えることは<困難>と回答。高市首相のXに誤りがあり、それによって国民に損害が生じた場合の国家賠償法上の責任についても<裁判所において個別具体に判断される>とするにとどまった。
さらに、総理や大臣などの役職に対応した公式SNSアカウントを新たに整備する予定も<現時点ではない>とした。
石垣議員は、この回答に疑問を呈する。
「いくら事務所、もしくはご本人が管理されているといっても、政府側としては、現状では保管したり、チェックをしたり、そういう責務が発生するものではないという答弁でした。でも、果たしてそれでいいのだろうか、ということですね」
