9月16日の自民党幹部人事に続き、17日には第2次高市改造内閣の閣僚人事が発足し、そして18日、副大臣・政務官人事も決定した。これで第2次高市改造内閣の陣容がほぼ出そろったわけだが、党内で早くもささやかれているのが、その人事に込められた“高市カラー”である。なかでも永田町を驚かせたのが、細野豪志氏の復興相としての起用だった。
「細野さんは、先の総裁選では石破茂さんの選対にいました。また、準派閥的な武田良太さんの勉強会のメンバーでもあっただけに、この一本釣りには驚きました」
こう明かすのは、麻生派の中堅議員だ。なぜ、わざわざ細野氏なのか。
「もちろん、武田派への牽制の意味はあると思いますが、それ以上に高市さんの好みの問題が大きかったような気がします。高市さんは、シュッとした背の高いハンサムな男性が好きなんですよ。その意味ではまさに“色と利”の人事でした。小池百合子さんにかわいがられて政界入りした中田宏さんも、文部科学副大臣に起用されたのは象徴的ですね。中田さんも高市さん好みのハンサムですから」(同前)
もちろん、あくまで党内関係者の憶測でしかない部分もあるが、今回の人事を見渡すと、単なる偶然では片づけにくい“お気に入り”の登用が目につく。その代表格が、塩崎彰久氏、鈴木英敬(えいけい)氏、根本拓氏の3人だという。塩崎氏はデジタル副大臣兼内閣府副大臣、鈴木氏は総務副大臣兼内閣府副大臣、根本氏は内閣府大臣政務官にそれぞれ起用された。
「塩崎さんと鈴木さんは当選3回、根本さんは当選2回ですが、党の政調会内にある小委員会で事務局長などの役職を与えられていました。今回も、それぞれが事務局長を担っていた関係省庁の副大臣、政務官に起用されました。党内では『事務局長3人衆』と呼ばれていて、高市さんの大のお気に入りの若手議員です。3人衆のなかでも、鈴木さんは抜きんでて事務局長の兼務が多く、14もの事務局長を兼務していました。これは、単に仕事ができるというだけではなく、高市さんからの信頼の厚さのあらわれだと見られていました」(官邸関係者)
3人の経歴を見れば、高市首相が重用する理由も見えてくる。塩崎氏と根本氏はいずれも東京大学法学部卒。さらに、それぞれスタンフォード大学、ハーバード大学へ留学し、弁護士として国内の大手法律事務所に勤務した経験を持つ。鈴木氏は、東京大学経済学部を卒業した元経産官僚で、前職は三重県知事だ。
そして、政治の世界では父親の存在も見逃せない。塩崎氏の父の塩崎恭久氏と、根本氏の父の根本匠氏は、石原伸晃氏とともに、高市首相が師と仰いだ故・安倍晋三元首相を支えた政策集団「NAISの会」のメンバーだった。
しかし、高市首相もただ“お気に入り”を重用しただけではない。
「事務局長3人衆は、いずれも小林鷹之政調会長を支えるグループにいる議員です。つまり、次回以降の総裁選で“ライバル”となる人物の幹部を起用しているわけです。小林さんは今回、政調会長に留任となりました。となれば、小林さんを支える議員を党内の要職に残しておけば、小林さんの存在感はさらに増すことになる。それでも、重用したいという気持ちが勝ったのでしょう」(大手紙政治部デスク)
人事とは、政権の“顔”を決めるだけではない。誰を引き上げ、誰を外すか――そこには、時の権力者の好き嫌いと、次の政局を見すえた計算が透けて見える。
画像ページ >【写真あり】9月17日に発足した第2次高市改造内閣(他5枚)
