「『第1回ロッテCMアイドルはキミだ!コンテスト』に選ばれて、CM撮影をするときに1週間くらいの予定で東京に滞在。せっかくだからと各所、挨拶回りをしたんです。それでTBSに行くと、『毎度おさわがせしますⅢ』の主役が降板しちゃったって大騒ぎに。そんなときに伺ったから、プロデューサーの鶴のひと声で『この子にすればいいじゃん』みたいになって、もうびっくりでした」
こう語るのは、立花理佐さん(55)。いきなり主役に抜擢されてから、2週間後には撮影が始まった。
「『毎度~』はきわどい内容で、台本には読めない漢字が多かったんです。『真性(しんせい)』を『ませい』と読んで、男性出演者からは大笑いされました(笑)」
関西弁が抜けなかったことも、苦労した。
「休憩時間も、ずっと私だけスタッフの人とかマネージャーと稽古でした。主役でセリフは山ほどあるので、ずっと台本を熟読していたんですけど、いざお芝居となるとセリフが出てこなくて……。監督に『台本で頭いっぱいになってるから、今日は台本を見ずに寝ろ』とアドバイスされたこともありました」
当時中学生ながら、下着のシーンもあったという。
「ブラジャーは自前で、自分で買っていきました。下は白のパンツを5枚重ねではいていたのですが、スタッフと『何枚はいてる?』『5枚』『2枚脱ぎなさい』というやりとりをして、けっきょく3枚重ねに(笑)」
まったくの素人だったが、ベテラン出演者はやさしかった。
「お父さんに反抗して、ビンタされるシーン。泣かなきゃいけなかったから、父役の出門英さんに『本当にたたいてください』とお願いしました。英さんはやさしいから『できないよ』と言うけど、そこを無理にたたいてもらったんです。ビンタの後に抱き合うシーンでは、お父さんまで泣いちゃっていました」
ドラマ放送中に歌手デビューを果たし、デビュー曲はドラマ後半の主題歌に採用された。
「じつはデビュー曲として、松任谷ご夫妻に書いていただいた曲のレコーディングが終わっていたんです。でも正統派な曲で“さすがに『毎度?』には合わない”ということになって、お蔵入りに。ユーミンの曲をですよ!」
歌番組の生放送に出演するため、『毎度~』のロケ先からヘリコプターで移動したこともあった。
「普通の中学生だった私の人生を、劇的に変えてくれた作品です」
『毎度おさわがせしますIII』(TBS系、1987年)
思春期の男女の“性”を赤裸々に描いた中山美穂主演の『毎度おさわがせします』の第3シリーズ。キャストを一新し、エッチさもより過激に。脈絡なく女子プロレスラーのみなさんが暴れる演出がなくなってしまったのが残念。
【PROFILE】
たちばな・りさ
1971年生まれ、大阪府出身。1987年に『毎度おさわがせしますIII』で脚光を浴び、俳優、アイドルとして大活躍。数多くの映画、ドラマに出演する。
画像ページ >【写真あり】「アイドル100%」デビュー当時の立花理佐(他1枚)
