お元気ですか? 片岡愛之助でございます。
暑いし、雨ですし、気分がちょっとふさぐこともありますよね。
でも、最近、そんな不快を一発で吹き飛ばす方法を発見したんです。
実は、僕、今、東京・新橋演舞場の『もとの黙阿弥』の本番を終えてから、ダンスに汗を流しているんです。
今はダンスが義務教育の科目に入ったり、時代も変わりました。
時代に乗り遅れないようにダンスを始めたわけじゃないんですよ。
見られてなんぼの商売をさせていただいてますから、かっこよく踊れたら絶対に気持ち良いですからね。
僕も昔から踊ることは大好きです。
子供のころから花柳流を習っていましたし、あまりお知らせしてはいませんが、上方舞の楳茂都流(うめもとりゅう)の四世家元、三代目楳茂都扇性(せんしょう)を継がせていただいています。
でも、日本舞踊とダンスは、根本的に違いますからね。音楽も違えば、足運びも緩急のつけ方もまったく違います。
ではなぜ今ダンスなのか――。
3年前、EXILE・MAKIDAIさんらと舞台『影武者独眼竜』で共演させていただいたとき、カーテンコールでみんなでEXILEダンスを披露したんです。
そのときいろいろ教えていただいて、僕はターンが“和”になってないかなとちょっと不安だったのですが、HIROさんからも見事お墨付きをいただきました。
すごくかっこいいダンスを披露させていただいたんですよ。
それで病みつきになりました、というわけではないのですが、実は、8月29日土曜日14時半から、KAAT神奈川芸術劇場ホールで、『J-dance』という舞踊公演に出演させていただくことになりました。
日本の流派を超えた、若手ホープたちが集まってつくられた「弧(こ)の会」。泉流の泉徳保さんをはじめ、市山流、猿若流、西川流、花柳流、藤間流、若柳流ら、20代を中心とした、この日本舞踊集団に、金刺敬大さんら、若手の和太鼓の方々が加わって、これまでにない、躍動感あふれた新しい日本舞踊を創造していきます。こんなすごいメンバーが一堂に集まること、なかなかないですよ。
僕は最年長ですから、サプライズゲスト扱いですね(笑)
彼らの熱さを見ていると、僕もエネルギーをもらえますね。
彼らの足を引っ張らないように、僕もかっこよく踊りたいと思っています。たった1日、1回限りの公演はもったいないくらいの内容です。
最近はダンサブルな音楽を聞いていると、自然に体が動いたりします。将来は歌って踊れるミュージカルにも挑戦しようかなぁ、なんて。
ちゃんと歌も唄えるんですよ。昔は毎日カラオケ行って、美声を発していました(笑)。
中村獅童さん、中村松江さん、中村亀鶴さんらとひと晩じゅう騒いでましたね。みんな他人の歌なんか聞いてなくて、自分が唄う次の曲を選んでました。
しまいには松江さんなんて床で寝てた。帰って寝ればいいのに。
僕の青春です。
『J-dance』が終わると、僕は急いで大阪に入り、大阪松竹座で『もとの黙阿弥』を再び1ヵ月続けさせていただきます。
スタミナつけないと!
素敵な共演者ばかり。左から貫地谷しほりさん、真飛聖さん、早乙女太一さん。そして僕!
東京・新橋演舞場『もとの黙阿弥』(C)松竹
テレビのほうもありますよ。
今週、8月27日放送のBS日テレ『片岡愛之助の解明! 歴史捜査』(木曜日21時~)は、「激闘真田丸! 大坂の陣400年目の真実を追え!」をアンコール放送いたします。
『刑事7人』(水曜日21時~、テレビ朝日系)も、なかなか面白いでしょう? 個性派ばっかり7人も集まってますからね。スタジオの中は濃いし、暑いし(笑)。
鑑識出身で学究肌の僕の刑事役、もう慣れました?
いったん撮影終了。これから夕食タイムです。
テレビ朝日『刑事7人』(C)加治屋誠
みなさんも夏バテを吹き飛ばして、体を動かしてスカッとしませんか?!
片岡愛之助
プロフィール
1972年3月4日生まれ。’81年12月、十三世片岡仁左衛門の部屋子となり、南座『勧進帳』の太刀持で片岡千代丸を名乗り初舞台。’92年1月、片岡秀太郎の養子となり、大阪・中座『勧進帳』の駿河次郎ほかで六代目片岡愛之助を襲名。’07年12月上方舞・楳茂都流の四代目家元を継承し、三代目楳茂都扇性(せんしょう)を襲名した。