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この数年、全身全霊で子育てをして参りましたが、そろそろ自分の今後のことも考えないとならない年齢になってきました。朝から晩まで家事と仕事に明け暮れていると、人生が錆びつきそうになってしまうのです。たまには恋がしたい、なんて思いませんか? いったい、こんな中年男に恋などできるものなのか、と不安にもなりますが(笑)。なんでも話ができて、一緒に夢を持つことができて、愛をささやきあえるパートナーは必要です。

 

“離婚後遺症”と言いますか、シングルファザーになってから、なぜか恋愛がうまくできなくなってしまいました。なんとなく女性といいムードになると、いろいろなことを思い出してしまい、怖くなってブレーキを踏んでしまうのです。あ、もしかしたら、もう恋ができないのかもしれない、と思ったこともありました。とりあえず、今は急がず焦らず、子育てに集中しようと自分に言い聞かせておりますが、ふと立ち止まり、何かが足りない、と思ってしまうのです。それは、女性を好きになること。ラブ、ですよね? ラブのない人生なんて最悪です。奥様、ご主人との間にちゃんとラブはありますか?

 

シングルマザーの友達が同じことを言いました。なんとなく殿方と将来を約束するのが怖いのよね、と。彼女の気持ちが、痛いほどよくわかります。一緒ですね、と言って笑いあいました。恋愛というのはある種、約束事ですからね。この約束がお互いを縛りあうわけです。不倫は約束を破るから生じるわけです。相手が自分を裏切ったら、と思うと二の足を踏んでしまうのは当然です。恋愛が怖くなり、本気になれません。どこかで恋愛を遠ざけてしまう傾向になるわけです。同時に、恋愛に落ちたらまた恋愛に振り回されて自分を失ってしまうのではないか、と不安にもなるわけです。

 

それでも、損得はこの際関係なく、いつまでも恋はしていたいと思っています。二の足は踏んだとしても、この年齢に相応しい恋愛をしていたい。それが若さを維持する、長生きのコツだと思うのです。愛に傷ついた人間たちが再び愛に生きるようになるために必要なものは何でしょう? わたしはそれを探しています。

 

さて、レシピに参りましょう。恋とは無縁の家族愛の一品です。チキンのトマト煮込みをご紹介します。これも辻家の定番です。ちょっとした家族パーティなどにもたいへん便利ですよ。

 

材料4人分:骨つき鶏もも肉4本、プチトマト600g、玉ねぎ中3個、固形ブイヨン1個、にんにく4片、バジルの葉7~8枚、白ワイン1カップ、オリーブオイル大さじ4、トマトペースト大さじ2、醤油大さじ1、砂糖大さじ2分の1、塩・こしょう適量。

 

まず、玉ねぎは4等分に切り、さらに繊維に逆らって7~8㎜の厚さに切っておく。次に、鍋にオリーブオイルを引き、潰したにんにくを加え、中火にかけて、にんにくの香りをうつす。そこに、皮に切り目を入れて塩・こしょうをした鶏もも肉を加え、皮面に焼き色がつくまでじっくり焼いていく。こんがりした焼き色がついたら玉ねぎを加え、中火のままで炒め合わせる。さらに、そこへプチトマト、固形ブイヨン、白ワイン、トマトペーストを加えたら弱火に落とし、ふたをして1時間ほど煮込む。途中、プチトマトの皮が浮いてきたら取り除き、プチトマトを木べらなどで潰しながらよく混ぜ合わせる。1時間ほど煮込んだらふたを開け、ざく切りにしたバジルを加え、ソースを煮詰めていく。ソースがとろっとしてきたら醤油、砂糖を加え、塩・こしょうで味を調えたらできあがり。

 

玄米や白ごはんなどと一緒に召し上がれ。翌日はもっと美味しくなりますので、作り置きにも適していますよ。

 

ボナペティ!

 

 

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