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日本百名山 九重連山の主峰・久住山(くじゅうさん)は女性にもやさしい山

湯布院の宿を朝7時過ぎに出発。やまなみハイウェイで久住山に向かう。さわやかな風に当たりながら、緑の草原が続く飯田(はんだ)高原を抜ける道は快適なドライブコースだ。8時半、登り口がある牧ノ戸峠に到着する。5月下旬の週末とあって、すでに駐車場は空きを探すのにひと苦労するほど。ここには売店、自販機、トイレも完備されているのでありがたい。身支度を整え、軽くストレッチをして山歩き開始。時刻は8時45分。

最初はコンクリートの坂道が続く。東屋のある展望台を越え、なおもコンクリート道を行く。ゆっくり歩き、登り口から30分ほどで沓掛山の入り口に到着。ここからやっと山道らしくなる。ちょっとした岩場を越えたりして進んでいくと一組の夫婦に追いついた。あいさつすると、このご夫婦、昨日は祖母山に登ってきたという。

「4時間かけて登りましたがな、樹林帯が長く、山頂に着いても天気が悪くて景色は何も見えんかった。辛かったですわ」

幸い、今日の天候はいい。沓掛山の山頂付近からは三俣山や星生山がくっきりと見える。

「ここは本当にいい山ですなあ」

満足げなご夫婦を後に、先に進む。なだらかな登りが続く。ミヤマキリシマがポツポツと咲く高原の稜線といった道を進み、やがて扇ヶ鼻への分岐にたどり着く。歩き始めてから1時間10分経っていた。ここで一服。冷たい水でのどを潤し、黒糖で糖分補給。ザックがひとつ置かれたままになっている。扇ヶ鼻へ向かった登山者が置いていったのだろう。山を歩く人に悪い人はいない。そう信じてのデポ(荷物の一部を置いていくこと)だろう。筆者も経験があるが、何かを取られたことは一回もない。古きよき習慣はいつまでも続いてほしい。

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中学生から山ガールまで、多彩な登山者の姿が

星生山への道が分かれる西千里浜のあたりは平たんな道が続く。前方に秀麗な久住山が目に飛び込んでくる。星生崎直下の岩場のピークを越えると避難小屋のある鞍部に着く。20人ほどの登山者が思い思いに休んでいる。この広場からは緩い右カーブを描くようにして山頂への道が伸びている。水を一口飲みスタート。久住分かれからガレ場の斜面を登りきると山頂だ。11時05分。登り始めてから2時間10分。これといった難所もなく、道中の景色もいい。気持ちのいい山歩きを楽しめるコースだ。

山頂は15人ほどの団体をはじめ、30人ほどがひしめき合っている。みなさん、記念写真を撮った後でランチ、というパターンのようだ。眺望は言うことなし。緑に覆われた麓の草原地帯、昨日登った由布岳、そして阿蘇の山並みまで存分に景色を堪能できる。中高年のグループが目につくが、学生グループや、ひとりで登っている山ガールの姿も。若い人からシニアまで、思い思いの登り方で楽しんでいる。

山頂は15人ほどの団体をはじめ、30人ほどがひしめき合っている。みなさん、記念写真を撮った後でランチ、というパターンのようだ。眺望は言うことなし。緑に覆われた麓の草原地帯、昨日登った由布岳、そして阿蘇の山並みまで存分に景色を堪能できる。中高年のグループが目につくが、学生グループや、ひとりで登っている山ガールの姿も。若い人からシニアまで、思い思いの登り方で楽しんでいる。

下山途中から青空が広がり、暑くなってきた。真っ青な空、白い雲に、濃さを増しつつある山の緑が映える。夏山シーズンの近づきを感じる一瞬だ。牧ノ戸峠の登山口到着は13時30分。5時間弱の爽快な山歩き。九州を代表する秀峰は、シニアにも女性にもやさしい、歩きやすい山だった。

所要時間 4時間45分(休憩含む)
標高差 約460m

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【温泉】身体中に泡がまとわりつく「ラムネ温泉」のパワー

久住山を下山後、九重町にある日本一の吊橋「九重“夢”大吊橋」に立ち寄った。入場券(500円)を買って全長390m、高さ173mの橋を歩く。あまり揺れないので子供たちも平気で歩いている。遠くに九重連山の姿も望むことができる。緑がまぶしい鳴子川渓谷にかかる雄滝、雌滝という二つの滝(日本の滝百選)が見事。

この日の宿は日本有数の炭酸泉で知られる長湯温泉郷の旅館。街中を歩くと与謝野鉄幹・晶子夫妻や種田山頭火の句碑がある。古くから文人墨客に愛された温泉町だ。宿に入る前に、高濃度の天然炭酸泉で有名な大丸旅館外湯「ラムネ温泉館」(大人500円)に向かう。屋根に松の木が生える斬新なデザインの建物は建築家・藤森照信氏の設計。可愛らしいロゴとマークは南伸坊氏のデザイン。入口近くには「青蛙 露天のふちに 眠りおり」という作家・嵐山光三郎氏の句碑がある。有名人てんこ盛りの温泉なのだ。

露天風呂の泉温は32度と微妙な温度だ。奥の浴槽に源泉がわき出ている。その近くに浸かると、ほどなく全身に薄青い(ラムネの泡のような)泡がまとわりつく。自分の体じゃないみたいだ。温泉がぬるいのでなかなか出られない。30分以上ものんびり浸かってしまった。帰りに効能を記した紙をもらう。炭酸ガス含有量は1380ppmで「入浴剤バブのじつに13倍ほどとなっております」(同紙より)。主な効果は血行促進。適応症は高血圧症、動脈硬化症、神経痛、筋肉痛など。さらに、「入浴すると慢性婦人科疾患(更年期障害、不妊症、月経障害など)、美容、シミ消しへの効果が 期待できます」とある。女性にとって魅力たっぷりの温泉だ。また近くの河原には、無料の天然露天温泉「ガニ湯」があり、長湯温泉郷のシンボルとして皆に愛されている。

問い合わせ ラムネ温泉館 竹田市直入町長湯7676-2
TEL:0974-75-2620

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この日の宿は「かじか庵」。ここも炭酸泉で、湧出温度は46.6度。炭酸泉の炭酸成分は振動で抜けやすい。また空気に触れると鉄分が酸化して効果が半減してしまう。そこで吐水口を浴槽の底面に設け、静かに供給。一方、排出も底から。この「底入れ、底出し」方式を採用しているため、かけ流しの湯は常に新鮮な状態を保っているという。表面の湯を排出しないようにしているため、湯の花がびっしりと浮かんでいる。創意工夫の温泉宿である。

問い合わせ かじか庵 竹田市直入町長湯2961
TEL:0974-75-2580

 

ANA 山ガールの大分自慢2

大分航空ターミナル株式会社 航空部旅客課
城戸 恵子さん(左)
野田 由香理さん(中)
阿部 弥生さん(右)

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【グルメ】海の幸、豊後牛からとり天、団子汁までおいしいものがいっぱいあります!

大分は温泉だけじゃない。グルメも充実している。佐賀関の関サバ、日出の城下カレイ、豊後牛。観光コピーに「味力も満載」とあるが、それだけのことはある。ほかのお薦めグルメは何か。

「まずは鶏ですね。名物のとり天は、鶏肉に衣をつけて揚げたもので、カボスを絞って食べます。このとき地元の人はカボスの身を上にして絞るのが特徴ですね。鶏料理では中津の唐揚げもジューシーでおいしいですね。ある有名店は片栗粉とコーンスターチをブレンドした粉を使って揚げているみたいです。県も鶏に力を入れていて、烏骨鶏を取り入れた4品種を掛け合わせた『おおいた冠地どり』を開発しました」

海の幸では、佐伯寿司。

「豊後水道の荒波でもまれたお魚は身が引き締まって最高です。タイやヒラメからアジまでどれもおいしい。佐伯寿司はネタの大きさもすごいですね。あと、ヒオウギ貝というホタテに似た貝があるのですが、この貝のぷりぷりした食感もたまらないですね」

庶民の味は?

「団子汁ですね。小麦粉をこねてちぎった団子を根菜類中心の季節の野菜とともにお味噌仕立てでつくる家庭料理です。この団子をきな粉にあえ、きな粉もちみたいにしたのが『やせうま』というスイーツです。あるやんごとなき方の子供が命を狙われ、乳母に預けられ身を隠したそうです。そのとき八瀬さんという乳母がお菓子をつくって子供にあげたところ、子供が大喜びし“やせ、うま”“やせ、うま”(八瀬さん、うまいです)と言ったことからこの名前がついたといわれています」

暑い日にピッタリなのはアイスクリーム。これも絶品があるという。

「杵築市の街道沿いにあるお魚の直売所で売っている『しらすソフト』を食べてみてください。しらすがまじったソフトクリームは濃厚で、ほんのり塩味が最高です」

山から下りたら、温泉で体を癒し、その後は大分自慢の「味力」を堪能したい。

 

【おみやげ情報】大分空港の売店で購入できるお薦めのお土産は?

「和菓子では『荒城の月』(川口自由堂)ですね。黄身餡を淡雪で包んだふわふわとした食感の生菓子です。洋菓子は、ざびえる本舗の『ざびえると瑠異沙の詰め合わせ』。伝統の南蛮洋菓子です。とり天の味と香りが楽しめる『とり天せんべい』(宝物産)も人気です」

このほか、冷凍タイプの柚子胡椒「柚子太郎」や「冠地どりの岩塩焼」も挙げていただいた。ご参考に!