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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(26)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【幽霊に恥ずかしい思いをさせられました】

 

以前、この連載でもお話ししたように、三度の飯より映画が好きな僕。映画館にも足しげく通っていて、新作のチェックも欠かしません。

 

そんな僕が最近、大熱狂したのが、公開中の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。内容のネタバレは避けますが、オチが本当におもしろくて。賛否両論らしいんですけど、僕は最高だと思いました。

 

興奮冷めやらぬままトイレに立ち寄ったんですが、洗面台で手を洗っているとき、隣にいた見知らぬおじさんが「いやあ、よかった。最高だったな!」と声をかけてきたんです。

 

「これは『アベンジャーズ』のことを言ってるな」と瞬時に察した僕。思いがけず同志に出会えたうれしさから「本当に最高でしたね!」と返事をしました。と、そのとき。トイレの奥から別の男の人が歩いてきて、おじさんの姿に重なるように手を洗いだしたんです。

 

そう。そのおじさん、幽霊だったみたいなんですよね。僕の能力だと、幽霊の声はかろうじて聞こえても、こっちから何かを伝えることはできないので、おじさんは返事もなく消えていってしまいました。

ちなみに、後からやってきた男の人は、1人で話していた僕を不審そうに見ていました。幽霊には無視され、生きてる人には白い目で見られ……。二重に恥ずかしい思いをしました。

 

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