ゴルフ好き、部活に熱心な学生は要注意!? 運動習慣のある人ほど体のバランスが崩れる危険性あり

日本代表の予想を覆す戦いもあり、日本中が注目を集めるサッカーW杯ロシア大会。子どもの頃からサッカーに取り組み、日本を代表する選手になった選ばれし者たちが日の丸を背に世界と戦っている。本田圭佑選手や香川真司選手をめざして毎日サッカーボールを蹴り続ける子どもたちだけでなく、「健康のために……」とゴルフやテニス、卓球などのスポーツを楽しんでいる大人も少なくない。しかし、「うまくなりたい」と常に全力プレーで取り組む人たちは要注意。時に過度な運動が身体に悪影響を与える場合もあると、スポーツトレーナーの田邊大吾さんは警告する。

 

「特に球技スポーツなど左右差の大きい動作を繰り返す競技は、気をつけないと体のバランスが崩れてしまい、腰痛などの原因になることもあるので注意が必要です」

 

メジャーリーグで活躍する岩隈久志投手が共同オーナーとして運営する高級スポーツ施設「IWA ACADEMY」。この最新鋭のトレーニング施設で、アスリートを始め多くのセレブリティたちのトレーニングを指導する田邊さん。岩隈投手を始めトップアスリートのトレーニング指導を行うとともに、未来のプロ選手をめざす子どもたち、さらには理想のボディメイクをめざす女性や健康促進目的の壮年の人まで、さまざまな目的を持つ人に最適な指導法で人気を博している。

 

そんな田邊さんは、普段さまざまな競技のプレイヤーを指導する中で、「スポーツが好きで、練習に熱心な人ほど体の歪みを引き起こしがち」なことに着目。部活を頑張る子どもたちやスポーツ愛好者を指導する際は、身体の左右差などバランスの崩れを予防するトレーニングメニューを積極的に取り入れるという。

 

「ゴルフ好きのシニア世代だけでなく、最近、特に多いのがスポーツクラブや部活で特定の競技を一生懸命やっている子どもたちの中に、身体のバランスがズレてしまっている子が増えていると感じます」

 

ゴルフや野球など同じ動作を身につけることでプレーレベルが向上し、好結果につながる競技の場合、右利きの人なら右打ちや右手で投げる動作を繰り返すことで、身体の左右差が大きくなり、腰痛などのケガの要因になると田邊さんは分析する。

 

「1つの競技ばかりを長く続けることで、使う筋肉や体が動く方向などに大きな偏りが出てしまったり、関節の可動域が固まってしまいます。今、小学生にも腰痛持ちの子が増えているんですが、その中には運動不足の子もいる一方で、運動熱心な子も少なくありません。そんな子たちは一生懸命に練習するあまり、偏った体の動きの蓄積で関節の可動域が狭くなったり、腰に疲労が溜まったりしている。その結果、腰痛を引き起こしている場合も多いんですよ」

 

昭和世代なら小学校終わりの放課後に草野球をしたり草サッカーをしたり、遊びの一環として日替わりでさまざまなスポーツを楽しんだ記憶があるだろう。いろいろな競技や遊びで体を動かすことで、結果的に自然とバランスよく体を動かすことにつながっていた。しかし、「今の子どもたちは運動が遊びではなく“習いごと”になってしまい、1つの競技だけに真剣に取り組む子が多い」と田邊さん。

 

「しかも並行して、塾に行ったり、英語やピアノを習ったり……今の子は放課後も非常に忙しいので、昔のように仲間が集まって『今日は何して遊ぶ?』という機会がなくなってしまっています。その結果、野球なら野球だけ、サッカーならサッカーだけ、“習いごと”として1つの競技だけを一生懸命プレーする子どもたちが増え、身体のバランスを崩してしまう子が多くなっています」

 

「お子さんが熱心にスポーツをしているという親御さんは、1つの競技に一生懸命取り組むお子さんを応援するとともに、時々一緒になって“体のバランスを整える運動”をオススメします」

 

ということで、田邊さんに「親子で楽しくできる“体のバランスを整える運動”」として準備運動と簡単エクササイズを考案してもらった。

 

今回は田邊さんオススメの「親子でできる準備運動」を3つ紹介。

 

「親子で運動することで、普段運動不足気味のお父さんもお子さんと楽しく体を動かすことができ、コミュニケーションの機会にもつながります。ぜひ親子一緒に気持ちいい汗をかきながら、体のバランスを整えてください!」

 

親子でできる準備運動(1)<ペアでする背骨反らし>

1)ペア(親子)で背中合わせに立ち、両手を挙げる
2)下になる人(親)は腰幅よりやや足を開き立ち、相手の手首をつかむ

3)下になる人(親)はヒザを曲げ、腰に相手(子ども)の背中を乗せる
4)ストレッチする側(子ども)はゆっくり深呼吸して、全身にストレッチ感を感じる
5)ストレッチする側(子ども)人が息を吐くタイミングに合わせて、下になる人(親)はヒザを徐々に伸ばす
6)ストレッチする側(子ども)の背中がめいっぱいストレッチされる位置で10秒キープ

 

親子でできる準備運動(2)<ボール落しキャッチ>

「遊びの要素を入れることで、楽しみながらできる屈伸運動です。成功や失敗によってコミュニケーションが生まれるとともに、よりうまく成功させようと試みることで反射神経のトレーニングにもなります」(田邊さん)

1)ペアで対面して立つ
2)ボールを持つ人(親)は相手の目線の高さにボールの位置を設定する


3)キャッチする側(子ども)はボールを持つ手の上に手を重ねて添える


4)ボールを離したタイミングに合わせ、しゃがみ込んでボールをキャッチする


<ポイント>
背中やヒザを曲げてキャッチするのではなく、上体はまっすぐのまましっかりと股関節から屈伸して腰を下ろし、ボールをキャッチすること

 

親子でできる準備運動(3)<伸脚トントン>

「足の屈伸運動は1人でもできる準備運動ですが、子どもだけでなく大人も意外と正しいやり方を知らない人が多いので、この機会に効果的な伸脚ストレッチのやりかたを覚えて、お子さんに正しいやり方を教えてあげてください」(田邊さん)

 

<田邊さん直伝のポイント>

 

〔1〕「逆の足のかかとを意識する」
ストレッチしている足ばかりを気にしがちですが、ポイントは伸ばしていない方の足のかかと。しっかりと床につけることで、ももの内側がしっかりと伸ばすことができます。

 

〔2〕「トントン叩いてもうひと伸ばし」
痛みの度合いは筋肉の硬さに比例します。しっかり伸ばすために、ストレッチしている方の足の筋肉をトントンと軽く叩くのがポイントです。張った状態の筋肉は、叩いたり揺らしたりすることで緩むので、より効果的にストレッチができます。

 

1)両足を大きく開き、ヒザとつま先の向きをそろえる


2)右足のつま先を上に向けて伸脚
3)右足の太ももの内側が伸びきるところまで左足のヒザを曲げていく
※この時に左足のかかとが浮かないように注意


4)伸びきったところで内ももを右手でトントンと叩く


5)ゆっくり深呼吸しながら右交互に3回ずつ行う


※バランスがとりづらい場合は床に手を着いてもOK

 

 

【協力店舗】
IWA ACADEMY
http://iwa-academy.com/

■住所:〒102-0085 東京都千代田区六番町1-7 K-PLAZAビル
■TEL:03-6265-6688
■営業時間:<平日>10:00~22:00/<土日祝>11:00~19:00

メジャーリーガー岩隈久志投手が共同オーナーの総合スポーツ施設。経験豊かなトレーナー陣のもと、「PRACTICE」(実践)・「RECOVERY」(回復)・「STRENGTH」(強化)の3つのサイクルで、ボディメイク・トレーニングを指導。メジャーリーガーやプロ野球選手はもちろん、Jリーガーやオリンピック選手などさまざまな競技のアスリートがオフやシーズン中のトレーニングなどで利用する最新の設備が整った会員制複合型スポーツ空間。

関連タグ: